【2023 WS6 DAY5】
【2023 WS6 DAY5(2023/11/8)】
DAY5となる今回は、現状までの進捗と今後の課題について中間発表を行いました。
プロトタイプ事業では、事業自体が成立するかという観点と、事業が2040年の本格事業につながるかという2つの観点を満たすことが重要になります。4チームに分かれてワークショップを行っていますが、いずれの班も2040年の事業において前提とした未来社会のあり方を考え、現在との差分から今必要な事業がどのようなものか検討していました。具体的には、本格事業はデータ活用に重きを置いており、そのデータを収集できるようなビジネスを生み出す必要があります。多くの班がこのような条件に対して、事業自体を成立させる、つまり十分に需要があり既存事業と差別化されていることを両立することに苦労していました。
私達のグループでは、2040年の食生活について食糧危機が起きたことを想定して、生産から消費までの情報を統合し、これらを元に食糧生産から人々の食事までを全て最適化して提案することで、あらゆる人に食べたい食事が提供でき、同時にフードロスをゼロにする本格事業を想定しました。これらを実現するために、人々の食の好みを収集しつつ人に食事プランを決めてもらうという概念を浸透させるため、プロトタイプ事業としてコンビニで買う昼食プランをレコメンドするアプリを設定しました。忙しいが食事の健康や味にも気を配りたいサラリーマン層をターゲットとしています。中間発表では、プロトタイプ事業のターゲットと提供価値を明確化するためのプロセスと、今後システムやUIの設計を行うことを発表しました。質疑応答では、「本格事業に向けてどのように発展させていくか」や「繰り返しサービスを使っていると飽きないか」などの質問がありました。プロトタイプ事業を事業として実際に行うにあたってはクリティカルな問いであり、今後のワークショップでこれらの点について考える必要があると感じました。
これまでのワークショップと違い、事業が成立するかどうかを考えているので、マーケティングなど経営学的な視点を必要としており、特に私含め理系のメンバーにとって本ワークショップは事前知識も少なく難しいものとなっています。しかし、いわば門外漢が取り組むからこその理論に囚われない視点を提供できる点は、あらゆる想定外の起きるビジネスの現場で通用する事業を作るために重要であると考えます。実際に「起業」するべく、私達の険しくも心昂る歩みは続いていきます。
2023年度 i.school通年生
東京大学工学部社会基盤学科3年
渡邉真一郎