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公民連携を進める研究会

同業者の話しを聞く機会は意識して作らないと、意外と多くはありません。僕はLDL(Locally Driven Labs)という公民連携を研究するグループに所属していて、月に一度zoomで定例会を行っています。

昨日は福岡能勢町の岩花さん、大阪府能勢町の太田さん、周防大島の白鳥さん、流山市の近藤さん、霧島市の山口さんと各地域で取り組んでいることや課題を共有しました。

岩花さんは最近、林業の仕事に就いてチェーンソーの資格もとり、森の課題に取り組んでいることを聞かせてもらいました。来年から森林環境税で、年間1人1000円徴収されます。林業界は管理人材が足りないことが問題になっています。西尾市でも竹を活用できればいいんですけど、まだこれといった事業に結びついていません。

太田さんは地域協力隊について問題視されていました。せっかく協力隊で来たのに、普通の事務職に就いているとか、連絡がつかない方とか、配属されてすぐに行き詰まってしまう隊員とか、地域おこしにつながっているのか疑問になります。それは協力隊の方が悪いのではなく、受入側がどれだけ地域内でフォローできているのかが大きな問題に思えました。西尾市にも佐久島に隊員がいるのでどんな状況か、また直接本人に聞いてみたいと思います。

白鳥さんはゼロカーボンシティについての課題で、島なので停電した時にどうやって電力を確保するのか、防災と脱炭素のエネルギー問題をつなげて考えておられました。島で停電になると完全に孤立してしまうので、蓄電をどうするのか、再生可能エネルギーをどう活用できるのか、島として備えておきたいことを知りました。

近藤さんは教職員の成り手不足問題を深刻に捉えていて、踏み込んだ政策提言をこれまで続けて来られました。それに対して「特別免許状及び特別非常勤制度」は、教職免許がなくても知事の許可を得られれば働くことができるようになります。こういった制度を活用すれば良いと思いますが、前例がないであったり、信用に欠けるなど、色んな理由で活用されないのかなと想像します。今後、教員は教職を持っている人以外にも、実績を持った社会人を登用していくことが必要になってくると思います。

山口さんは「議員と語ろかい」について。西尾市でいうところの議会報告会が霧島市では、ただ報告だけじゃなく聞く姿勢をもっと持とうということで何年も前に「議員と語ろかい」に変わったそうです。デスクの並びも向かい合わせじゃなく、各グループに分かれたりして、話しやすい場作りを実践しています。西尾市の何歩も先を行っているなと思いました。

公民連携にによって何を求めるのかと言えば、これまでの財政支出を減らすと同時に税収増の達成です。そのためには民間主導で行った方が良い事業を行政側は整理して、民間は補助金に依存せずに自立型経営で収益をあげていく事業を提案していくことが求められていると思います。

官民連携との違いを改めて強調しますと、官民連携は行政主導で企画・運営を行っていくものがほとんどなのに対して、公民連携と言うときは民間主導で事業を進めていくという違いがあります。西尾市はPFIの尾を引いて、いまだに民間事業者は信用できないという見方がありますけど、地元事業者が地域経済を担うことを基礎に公共事業を見直していくことが必要だというふうに考えています。

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