『後世への最大遺物』(内村鑑三著)
「天地無始終、人生有生死」に従って、やがて死にゆき我々がこの世の中に何を残せるかについて、
キリスト者である著者がキリスト教青年会の夏期学校で行った講話。
金、事業、思想(文学)といったものは、当然のごとく、それが適切に使用されれば、残すに足るものであるが、実際のところ、内容のある金、事業、思想を作り上げるには才覚が必要で、それは全ての人々に備わっているものとは言えない。
そこで、我々平凡の徒にとって、最も完全なる遺物は「勇ましい高尚なる生涯」であると説く。
それは必ずしも、客観的に大きなものにあらず、弱いものの味方になるなど、小さな行為の積み重ねである。
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