『世界を救う7人の日本人』(池上彰)

池上さんが開発の様々な領域で活躍する個人に対して、行ったインタビューをまとめた本書。内容も、教育、水、保険、経済等多岐に渡り、現場で活躍している(していた)人の息づかいが聞こえてくる。

この本を読むと、一つの問題の解決は他の多くの問題を同時に複雑にしたり、簡単にするという絡み合う糸のような構造が、途上国の開発を難しくしているということである。例えば、水の問題の解消は単に衛生的な飲み水の確保による、疾病の感染予防という枠に留まらない。それは同時に、水汲みに要した時間を省略し、例えば教育や農業に従事する時間を創造する行為でもある。こういった問題もペーパー上で考えていても、限界がある。だからこそ、絶え間なる観察が必要になるのである。

またこういった本を読む度に、こういった現場での仕事が面白そうに思える。

ここにあった通り、開発の領域は極めて広い。しっかりと自分の仕事の本質を見極めていきたい。

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