Ossessione (郵便配達は二度ベルを鳴らす) : 俺の映画鑑賞記録

Ossessione (郵便配達は二度ベルを鳴らす)
1942年
ルキノ・ヴァズコンティ監督

先ず言いたい事としては郵便配達は出てこないし、ベルは鳴らさない事。
日本公開当時に邦題を付ける意図として映画内で描かれている不倫や間男を想わせる一文として採用されたのだろうと思われます。対してイタリア語の原題の直訳は こだわり・執着・執念。 この映画で描かれる心理描写や立場の移り変わりを表している題名です。

1942年は第二次世界大戦下で当時のイタリア帝国内で撮影された映画。
検閲の元作成された内容で直接的なファシズム批判はなされていないものの、反フランコの象徴としてのスペインという言葉の登場や不倫という内容は、ファシズムへの批判だという解釈を見ました。
1930年から50年代にかけてこの様なファシズム文化への抵抗として起こった文化をイタリア・ネオリアリズムと呼び、以前に鑑賞した映画「自転車泥棒」もその一つ。

文化と歴史と政治の潮流は常に一緒にありますね。

当時の情勢という下知識があるともっと面白くなるんだろうなぁ。

#俺の映画鑑賞記録

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