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完全版奴隷日記

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映画業界・映画を教える高等教育機関で実際に私が経験したことを、ノンフィクションでお届けするシリーズ。
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#セクハラ

映画業界 ハラスメント体験記【奴隷日記#10】

訣別の狼煙、周到なJ太郎!前回の記事から数日が経った日のこと。この日は現場へアキさんだけを送っていった。その後、私とJ太郎は別シーンの家の掃除に向かった。清掃の他に、仕込みの美術(家具)を買い出し、運び込んだ。ずっと愚痴を吐いてはいたが、作業だけは手を止めず続けていた。そんな我々は、反逆の狼煙を上げる。 この日、アキさん抜きでの作業途中、ナガサワさんが遊びに来る。彼も美術助手としての仕事がない一人だった。実際には仕事はあるのだが、何度も言うように、ギャラを払いたくないが為に

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映画業界 ハラスメント体験記【奴隷日記#9】

激動の一日、それぞれの空前日の酒も覚めぬまま、「今日はクランクイン」と、意気揚々と起床した。散々な仕込み期間を終え、ようやく訪れたクランクインだ。 が、私は前日から「次の場所の仕込みの買い出し」をナカと共に仰せつかっていた。買い出しとはいえ、朝の6:00に店は空いていないので、ナカはまだ寝ていた。名古屋までお使いを頼まれていたハチ子も、同じくまだ起床の必要はなかった。J太郎とアキさんと恋ちゃんは現場組だったので、私は彼らを送るために同じ時間に起床した。   アキさん凡ミ

映画業界 ハラスメント体験記【奴隷日記#8】

深夜の爆走、タイムリミットは日の出までに前回の予告通り、クランクイン前日の深夜の居酒屋の話を始める前に。 その前日の夜のこを書こうと思う。私は前作『濡れたカナリヤたち』の映画祭出品の締め切りのために、大阪に戻らなければならなかった。当初は3日間だけの愛知滞在予定だったが、それが延びに延びたことが要因だ。 私「大阪戻らないといけないんですが」 アキさん「なんや」 私「カナリヤの件で」 アキさん「それやったら今から帰るか?あ、でもそれじゃこっちが動かれへんなるなぁ。夜に

映画業界 ハラスメント体験記【奴隷日記#7】

美術予算問題ハチ子たちが来て2日目のこと。私が愛知に来て、5日目のことだ。クランクイン前日であり、アパートの仕込みに監督チェックが入る日だった。前日に間に合う算段はついたとは書いたが、その算段は、あくまで7:00~22:00の労働を前提としている。やはり早朝から作業は始まり、ここまで5日連続15時間労働を繰り返した我々は、かなり疲弊していた。その日の昼飯で事件は起きる。もう何度目の事件かわからない。 この日も昼飯をとばして作業を進めた我々は、空腹と疲労感一杯の中、15:30

映画業界 ハラスメント体験記【奴隷日記#6】

モラハラ・アルハラ・暴力暴言は湯水のように私たちが愛知の現場に入って2日目の終わりのお話。1日目に続いて、我々は居酒屋”世界の山ちゃん”に行かされることになる。確かに無理矢理連れて行かれるのは、至極面倒だったが、お酒もアテもたらふく食わせてくれるので、まぁいいかと思っていた。しかし、いつもの気前のいいアキさんは、そこにはいなかった。 この日J太郎は、美術助手に就いていたナガサワさんというおじさんと1日の大半を過ごしていた。アキさんとは違う美術の人間と初めて絡んだからか、アキ

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