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「健康づくりバードウォッチング」を開催してみた!

「健康づくり」のためのバードウォッチングイベントを実施しました!

そのようすをご紹介します。

なぜ健康づくりとバードウォッチングなのか

バードウォッチングは「さんぽ」と「森林浴」がセットになっていることが多いアクティビティです。バードウォッチングをすることでリラックス・リフレッシュできため、外出がためらわれたコロナ禍にバードウォッチングをして心身を健康にしようという考えが広まりました。

このムーブメントの象徴とも言えるアイテムが、日本野鳥の会さんが作成された「バードウォッチング健康法 鳥を見て体と心を癒やす」という冊子です。

この冊子は医師の監修のもと、バードウォッチングが心身の健康に与える良い効果について紹介しています。高齢化やコロナ禍が生じたことで健康づくりに関心が集まっている昨今、バードウォッチャーだけでなく、野鳥の生息地の保全に興味を持ってくれる人を増やすためには、健康づくり×バードウォッチングというやり方がイケるかもしれない!という考えを試したくて、今回の企画を考えました。すでに先行事例がありましたし、こうして野鳥の会のみなさんが冊子を用意してくださったお陰で、企画や解説がとてもやりやすくなりました。目のつけどころがとてもクールな、先駆者の取り組みに心から感謝したいです。

イベントの流れ

「解説」ではなく「観察」をする!


目を閉じて口をパクパクしていた。ねごと?

わたしが開催するバードウォッチングイベントや自然観察会では、講師と生徒に分かれて行う自然「解説」会になることを避けて、観察することに重きをおいています。

ここでいう観察とは、鳥の姿や鳴き声を感じて、色でも音でもなんでもいいから気づきを得るということ。「くちばしは黄色いけど、先っちょだけ色が違うなぁ」とか「口笛で真似できそうなさえずりだなぁ」とか、なんでもいいのです。なんでもいいから、参加者のみなさんそれぞれに、「視覚」「聴覚」などヒトとして使える力を駆使して鳥を感じとることに時間を使ってもらいました。観察をじっくりやってもらうために、まずは双眼鏡を使わず、鳥の名前もお伝えせずに、ご自身の視覚と聴覚で鳥を感じる(知覚する)ことをしてもらいました。並木のてっぺんの輪郭を目で追ってもらったり、目をつぶって何種類の鳥の声が聞こえるのかを数えてもらうなど。これだけで結構鳥の存在が分かるようになるのです。その後、あくまで「視覚の補助をする道具」として双眼鏡の使い方を伝えます。

鳥たちとの出会いと気づき

さっきまでシルエットだけしか分からなかった野鳥が、まるで目の前にいるように観ることができるため、双眼鏡を使えるようになると参加者のみなさんは次々に笑顔になっていきました。「こんな色だったんだ!」「くちばしになんかついてる!」など、双眼鏡を使うことで「気づき」がアップデートされて、バードウォッチングならではの快感を得ることができたようです。

参加された方の感想

閉会のあいさつの時に「さてみなさん、どうでしょう、リフレッシュできましたか?」とお伺いすると、みんなウンウンとうなずいてくださり、心身の状態をすこし改善できたようすでした。

アンケートの感想の項目では「たくさんの鳥を観ることができた」「買って使わなかった双眼鏡が大活躍して嬉しかった」「これからバードウォッチングを始めるにあたり、最適なイベントだった」などと書いていただき、バードウォッチング、ひいては野鳥の存在に強い関心を持ってくださった人が増えてよかったです。また、5段階評価のアンケートではほぼすべての方が「5」をつけてくださいました!うれしい!

おわりに

バードウォッチングイベントは、鳥がはっきり見えるようになるまでが開催する側も参加する側もハラハラするものです。しかし、一度野鳥の生きざまを(まるで間近にあるように)観察できると、いっきに表情が変わります。「こんな野鳥がいるんだ!「この公園にいるんだ!」そんな「気づき」が、心身のリフレッシュと、野鳥のすみかとしての公園の保全に、繋がっていけばいいなと思います。またやるぞ!

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