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LGBT3景

世間の流行から後れてるおっさんです。
何年も前からの流行LGBTですが特に感想もなかったのですが
ちと、思い出したことがあったのでつらつらと駄文を

1,お嬢様レズビアン
昭和のお話、職場に50歳くらいの独身女性(Yさん)がおりました
酒豪で豪快な方でちと苦手だったのですがなんのきっかけか
差し飲みとなりました、あまり話も弾まず1軒目を出たところ
もう一軒付き合えとのこと面倒くさかったのですが引っ張られるように
タクシーに。
ついたところが六本木の裏筋にあるマンション?ひとけの無い建物の
エレベータでついたフロアには看板も無いドアを開けるといい匂いが
漂ってきました。
すごい場違いというか俺が入ってはいけない空間なのはわかったのですが
連れてきてもらった手前逃げるわけにもいかずお店の綺麗なお姉さんに案内
されたのはふっかふかの絨毯、ラブソファ、クッションほか調度品すべてが
くっそ高いものに囲まれた部屋というか隣とはカーテンで間仕切りした空間
上着と靴を預けてしまったので逃げられません、
よくみると案内してくれた女性はけっこうなお年でお姉さんとは言えません
が、人間ステージは俺よりはるかに高い方なのは一目でわかりました。
一体こんな店に俺を連れてきてどうしようってんだ?混乱ばかりの俺を尻目にYさんはご指名らしき女性と抱き合うようにソファで仲良しモード
絨毯の上にぽつねんと座っておりましたら俺にも女性がついてくれました
これまた上品な感じの綺麗な女性で「すいません、勝手がわからないので失礼なことがあったら申し訳ありません」とお詫びからスタート。
緊張されますよね、でも大丈夫ですよ、丁寧な方ですね、とか言葉をかけて
貰ったんっですが、めっちゃ値踏みされてる、警戒されてるのがビンビン
伝わってきます。

はい、連れていかれたのはレズビアンバーでした

本来、男は入店禁止なんですがYさんめっちゃ太客だったらしく
横紙やぶりでもなんでもOKなんだそうです
店も俺もええ迷惑です。ただ出されたイチゴのブランデー漬は美味しかった

Yさんの古くからの知り合い曰く、Yさんめっちゃええとこのお嬢さんで
じつに厳格に育てられたそうですが戦後の混乱で没落しなんだかんだで
男しらずの独身のまま現在(当時昭和60年ごろ)にいたるそうで、どこ
で覚えたのか女遊び(レズバー通い)だけが唯一の楽しみだそう、気まぐれ
に誰かを連れていくのも意味はないから気にしなさんな、とのこと。
以降、連れていかれることもなくYさんとも疎遠となりました
(Yさんは生涯独身を通し数年前に亡くなられました)

2,平成の話、まだ本社のとある部署でチームでSEっぽいこと
していました、そのころ派遣のかたにいい人がおり社員への引き抜き
を計画、その方の契約が切れるころに正社員への打診をしました
(派遣会社にはその旨伝え、本人がOKなら問題なしとの返答あり)
さて本人からは辞退するとの返答が後日にありそれ以上の引き留めは
せず派遣さん最終日にささやかなお別れ会を開きました。
その席で正社員のお話ありがたかったとか居心地がよくて楽しかった
など言ってもらえたのですが最後に「実は私、男なんです」

は?

確かに声は低いほうでした、確かにパンツスタイルは見たことなかった
でもそれくらい普通でだれもそんなことちっとも思わないというか
どっからどうみても女性にしか見えんかったと彼(彼女)を知ってる
人は全員びっくりでしたよ(女性社員も全員まったく疑わなかったとの談)
後日、派遣会社からの書類を見ても性別欄はありませんでした。
名前は男女どちらでも可な名前ではありましたが
その派遣さんを知る者と後日話したのですが正社員になるとその辺が
明らかになることを嫌がったのかもしれんなあと
今はあの人にも生きやすくなっていることを願ってやみません。

3,令和の話、長らく非常勤で勤めていただいた方が定年となった最後の日
コロナ渦でもあり送別会もなく、俺とその方だけで最後の書類の確認をして
おりました、定時となり永らくありがとうございましたと最後の雑談中
「男一人で70まで生きてきました、これからは勤めもなく一人寂しい
もんですよ」としんみり語られて社を後にされました。
この方ゲイなんですが20年ほど前にパートナーと死に別れ以後一人で
生きてこられてきました
(なぜ知ってるのかはパートナーのお葬式を挙げられたとき兄弟との
申告だったですが戸籍では養子であることがわかったこと、社に出す
書類にそのへん問題ないかと確認があったさい感ずいた人がいたので)
まあ誰もなにも問題にせず定年まで来たのですが。

レズでもトランスでもゲイでも老後に一人は寂しいもんです
だから家族の持てるストレートこそが正しいとか言いません

まあただの昔話の駄文でした。


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