ポケモンLEGENDSアルセウスをクリアしたので率直な感想を書き残そうと思う
※本文は、ポケモンLEGENDSアルセウスに関するネタバレを含みます。未クリアの方、これからプレイ予定の方はブラウザバックを推奨します。
はじめに
何よりもまず始めに言わなければならないことがある。
ゲームフリークありがとう。
最初にPVを見た時に、アルセウスはとても面白いゲームに見えて、発売がその時からずっと楽しみだった。
しかし。残念なことに、自分はゲームフリークのことを信用していなかった。これは最近のポケモンをやっている人なら自分と同じように考えていた人も多いと思う。
意気揚々と、ゲームフリークが!開発しました!!と言われても不安を煽られるだけであって、なんならオープンワールドにするなら定評のあるモノリスが関わってくれていた方が嬉しいまである。
そんな不安を抱えながら発売されたポケモンLEGENDSアルセウスだが、良い意味で期待を裏切ってきた。とても面白い。こんなポケモンを待っていた。ありがとうゲームフリーク。遊び始めて間もなく、喜びの感情で溢れ返った。
そんな本作について、様々な角度から見て振り返ってみたいと思う。
マップ
オープンワールド風(本作は箱庭と言った方が近いかもしれない)のゲームに置いて、マップはとても重要である。
見えるところ全部行ける、そんな言葉があった気がするが、このゲームもほぼ全部の場所に行くことができた。
始めこそ主人公は歩くことしかできないが、ライドポケモンが追加されるごとに行動範囲が広がり、最終的に空も飛べるようになる、そのワクワク感はオープンワールドならではだった。
自分は特にアヤシシが気に入っており、崖があればアヤシシでどこまで登れるかチャレンジした。実際、アヤシシで大抵の崖は登ることができ、これは計算されているんだろうなと思った。
また、ストーリーの進行に阻害されることもあるが、上画像のように一部イベントを無視して探索をすることも可能であり、こういう部分もちゃんと分かって作ってくれてるなと嬉しくなった。
唯一懸念点を挙げるとすれば、マップに限界があるのは良いのだが、限界に達した時に画面が真っ白になるのはどうかと思った。作り込まれていない部分を見せたくないにしても、近づけばある程度見えるわけだし、この部分はどうしてこんな仕様にしたのか分からない。
なお、これより先に進めないゾーンにポケモンを配置することは可能である。
グラフィック
グラフィックに関しては、ポケモンというアニメ調のキャラを使っているということもあり、リアルにし過ぎるとそれはそれで違和感があったりするので、全体的な雰囲気は良かったかなと思う。
しかし、残念ながら悪い部分もいくつかある。
任天堂といえば水が綺麗、そんなイメージがあるが、本作はなぜかあまり水が綺麗ではない。どうして水だけこんな低クオリティなのか分からない。しかも、海のポケモンをゲットした際に、水中にボールが残るのだが、そのボールのグラフィックは絶望的なものだった。
また、通常戦闘中も草むらがガタガタ、パタパタとするシーンが何回かあり、気になって仕方がなかった。
あと、多くの人が気になったであろう、遠くのポケモンがカクカク動く問題。これに関しては、実は自分はそこまで気にしていない。
その大きな理由として、このゲームの一番面白いところが、こんなとこにあんなポケモンがいるんだ!にあると思うからである。
マップを歩いていたら、次々に新しいポケモンに出会う。空を見上げたら飛んでいるポケモンもいる。ポケモンファンとしてこんなに楽しいことはないし、それをゲームフリーク側も分かってくれていたんだと思う。
おそらく、画面に表示する範囲を狭めることでカクカクするポケモンは消せたと思う。でも、そうすると遠くからポケモンを発見する喜びが失われてしまう。その両天秤で、カクカクしてしまう方に決定したんだろうと、自分は好意的に解釈している。
操作性
基本的に広大なマップを歩き回るゲームなので、操作性は重要な要素である。
個人的に気になったのは、主人公がジャンプできないこと。
もちろん、すぐにアヤシシに乗れるようになるから必要ないという意見は分かる。分かるのだが、主人公でジャンプしたいのである。この感覚は共感してもらえる人も多いと思う。なんとか意地になって小さな石に乗るくらいが精一杯だった。
また、ウォーグルで空を飛ぶ時に上昇できないのも気になった。実際問題として、あまり必要とはしないのだが、でも出来ないと気になって仕方がない。
あとは、Aボタンを押したら勝手にオオニューラが出てくることに悩まされたりしたが、気になったのはこのくらいで、概ね問題なく遊ぶことができ、ゲームフリークの頑張りが感じられた。
バトル・アクション
本作は、今までのシリーズとは一線を画すバトルシステムとなっている。
簡単に言うと、分かりにくかった部分が削ぎ落とされ、ポケモン初心者にも遊びやすいものになっている。
具体的には、特性がなかったり、行動順が目で見て分かるようになっていたりする。また、状態異常の仕様が変わっていたり、いくつか技の威力等に変更が見られた。
追加要素として、早業、力業というものがあるが、これは感覚的に分かりやすいものであり、バトル部分で戸惑うことはないように思う。
また、特筆すべき点として、このゲームはバトルのテンポがとても良い。オープンワールドでコマンド戦闘をすることはアンチシナジーに思えたが、実際に遊んでいて違和感を感じることはなかった。その理由としては、バトルがシームレスなことと、上に挙げた仕様変更があると思うのだが、それにしても凄いなと素直に思う。
そして、本作では大きな変更として、ボス戦でアクションパートが追加されている。
これは、他のアクションゲームに比べたら簡単なものだが、ポケモンをメインに遊んでいる層には少し刺激的だったかもしれない。かくいう自分もそうで、何匹かのボス戦では何度かリトライすることになった。
しかし、これにもゲージ引き継ぎのような救済措置もしっかり用意されているあたり、幅広い層が遊ぶことが考慮されていた。
ストーリー・難易度
事前の段階では、ストーリーは薄めの予想をしていたが、そんなことはなく、しっかりシリーズ本編に含めていいくらいのボリューム感があった。
いっぱいポケモンを捕まえてポケモン図鑑を完成させるゲーム、という認識自体はあっていたものの、シンオウ地方の歴史の掘り下げがしっかり行われており、嬉しかったファンも多かったのではないだろうか。
また、ところどころに見知ったキャラが出てくるところもポケモンファン的に嬉しい要素だった。個人的には、ストーリーとあまり関係ないが、突然現れたルカリオにニッコリした。
個人的に一番好きなシーンは、ウォロがギラティナを呼び出すシーン。ここは、気持ち映像がヌルヌル動いているように見えて、躍動感もあって良い演出だなーとしみじみとした。
次に、難易度について。事前に、このゲームが大人向けに作られているから多少は難しいものになるかと思っていたが、想像以上だった。
先に触れたアクション部分も、不慣れな人には難しかっただろうし、通常バトル部分も、上に挙げたウォロ戦なんかは、初見で突破できた人は少ないと思う。
また、野生ポケモンとの戦闘も1対複数になることもあり、なかなか気が抜けなかった。ポケモンは恐ろしい生き物というのをしきりに言っていたが、実際にそれを感じられる作りにしていたのはアッパレと言う他ない。
細かい拘りについて
いくつか、良いなと思った部分についても触れていきたい。
まず、大きいポケモンがしっかり大きいのが良かった。
イベントでも大きくなっており、馬鹿馬鹿しいと言われればそうだなのが、でもそれが良かった。
次に、技やキャラに昔からのファンを喜ばせる要素がたくさんあったこと。
破壊光線がちゃんと破壊光線だし、ピカチュウが電子音だったのも良かった。
あとは、主人公が話すときにしゃがんだり、ちゃんと部屋に入る時に靴を脱いだり、ちょっとシーンでニコッとしたり、ポケモンと目線を合わせたり、などの細かいとこまで拘って作っているのがとても良かった。
もちろん、bgmも良かったが、これはいつも通りのことで多く触れる必要もないだろう。
最後に
ポケモンLEGENDSアルセウスはポケモンファンを喜ばせるには十分すぎるゲームだった。実際に、売上も好調なようで、いちファンとしても嬉しい限りである。
全くの新しい試みとあって、悪い部分ももちろんある。いや、いっぱいある。正直、ポケモンだから許されていると言われれば、言い返すのは難しい。
だが。このゲームには良いところがたくさんある。世界中の多くのポケモンファンたちが、こんなポケモンのゲームをやりたいなと、一度は空想した世界が、ここには広がっているのである。
そんなゲームが出来たこと。それを今一度、感謝したい。
ありがとう、ゲームフリーク。
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