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047 うまいうどん

また来たいという気持ちになるか?

先日、徳島県のゲストハウスに滞在していたときのこと。そのゲストハウスのスタッフさんからおすすめされたうどん屋さんを回ってきた。その翌日から次のゲストハウスに向かうことになっていたため、その移動の途中に香川県の3軒のうどん屋さんをハシゴした。だいたいのうどん屋さんは、温冷と小中大の組み合わせが多い。薬味を自分でかけたり、玉子を入れるどうかの選択肢がある程度。非常にシンプル。シンプルなのだが、店によって注文の受け方が違っていて、初めての人は戸惑うと思う。ましてや、うどん県人でない人は特に…

ぼくの感じたなんとなくの基本パターンは下記の感じ

1.温冷小中大から選択
2.玉子の有無を申告(自分で割り入れるところもあり)
3.うどんが丼に入って出てくる
4.しょうゆや薬味を自分でかける
5.席について食す
6.丼を持ってレジへ行き会計(何を食べたか、玉子の有無など自己申告)
7.ごちそうさまでした!

3軒をハシゴしたが、どこもおいしかった!うどんのコシの強さや、薬味の種類、揚げ物がトッピングとして売られていたり、それぞれ特色を出されていて楽しめた。

ただそこで、ちょっとだけ感情が揺れ動いてしまったことがある。やはり注文の仕方が分かりにくいところが原因なのだが、おかわりについてだ。

ぼくは3軒ハシゴしようと思っていたこともあり、1軒目と2軒目は小を一杯だけ食べた。ただ、3軒目では「もうちょいならいけるかな」と欲張ってしまい、温と冷を頼んだ。

「冷たいのは時間かかるから温い方が先でいい?」
とおばちゃんに言われ、なんの問題も感じず「いいですよ」と答えた。

すぐに温かいうどんを手渡され席についていただいた。周りが空になった丼を持って会計に行くと思いきや、「あったかい大」などと言って、おかわりをしているのを何人も見かけた。すごい食欲!(人のことは言えないが)と思いつつ、ぼくは初めに温と冷を頼んであったので、冷たいうどんの出来上がりを待っていた。その間に、一人の女性が「冷たい小」とおかわりを頼んでいた。

しばらくすると冷たいうどんができたようだ。
先ほどの女性とは違う向かいに座っていた男女のうち、女性が呼ばれた。前に頼んでいたと思われるその女性は丼を持っていなかった。男性は大を食べていたが、女性の最初の注文(一杯目)なのかなと思った。

次はぼくかなと思っていたが、その前に先ほどの一人の女性が呼ばれて冷たいうどんを受け取っていた。

ここ!

あれ?飛ばされてない?
と思うのは不思議ではないと思う。

おばちゃんの後ろにはうどんを打っているおじさんがいた。その人とチラチラ目があった。「おじさん!飛ばされてるの気づいてるよね?助けてよ!」という目で目を合わせるが、当てが外れた。
「おかわりはどんぶり持ってきて!」
最初は何を誰に言っているか分からず、キョトンとしてしまった。

「ぼくも冷たいの頼んだんですけど…」
とおばちゃんに伝えると、そのおじさんが先ほどと同じ言葉を語気を強めて明らかにぼくに向けて発している。

「おかわりはどんぶり持ってきて!」

さすがにちょっとイラッとした。

つまり…
店のシステムとしては、おかわりは丼をカウンターまで持っていって頼むという、一人一丼制だったのだ。

ただぼくは、最初に温と冷を頼んでいて、冷は時間がかかると聞いているから、そのうち出てくるものだと思っている。

このすれ違いがぼくの「イラッと」を呼んでしまった。

でも仕方ないですよね。初めての店では知らないことも多い。それでも恥ずかしさもあったし、そんなに語気を強めて言うくらいなら、初めての人にも分かるようにしといてよ、というのもあった。それがぼくの感情の揺らぎに繋がった。小さいぼくは2杯目はおいしくいただけなかった。

周りの人は「初めてなんやろな」と思ってくれただろう。ぼくもシステムを知って、次回以降はその流れに乗っておいしくいただけるはずだ。

ぼくは果たしてこの店にまた行きたいと思うだろうか。遠隔地という要素を除いても、店を選ぶ要素はいくつもある。味、値段、営業時間、雰囲気、接客態度、清潔感、駐車場の入り方とかも関係してくると思う。遠隔地ではなく近所にあったら行くだろうか。少しの弱点を許容できるか?という他人との共生の店舗バージョンと考えれば許容できた方がいいと思えた。

そう思えたという自分の納得感だけ持っておいて、たぶんぼくはこの店には行かないw

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