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モルヒネの副作用は?

薬剤師のTATSUです。

今回も、国家試験頻出薬剤について、TERU先生のブログにお邪魔させて頂いてお話させて頂きます。

このブログを読めば、即点数に繋がるような情報発信をしていきますので、是非最後までご覧頂けると嬉しいです。
今回のテーマは麻薬です。麻薬について最も取り上げられる薬はモルヒネであり、モルヒネの副作用について問題に取り上げられるケースが多いです。麻薬自体がどのように体内で働くのか、麻薬の中で国試に取り上げられやすい薬については、最後の動画で解説してますので、ご興味ある方は是非見てみて下さい。
では、モルヒネの副作用にはどのようなものがあるか、皆様はご想像できますでしょうか?モルヒネの主な副作用は主に以下の4つです

① 便秘
② 悪心・嘔吐
③ 眠気
④ 呼吸抑制

どのような仕組みで、この4つの副作用が起きるかを見ていきましょう。


① 便秘
モルヒネは、オピオイドという物質の一つで、大脳や脊髄にあるオピオイド受容体にくっつくことで、痛みを抑える働きをします。このオピオイド受容体は、消化管や腸管にも存在し、腸管のオピオイド受容体を刺激すると、腸管の動きを抑えてしまいます。その結果、便秘の症状を引き起こします。

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② 悪心・嘔吐
 オピオイドは、脳内の第四脳室底部にある神経細胞を刺激します。第四脳室底部の神経細胞にはオピオイド受容体がたくさん存在するため、モルヒネはこの受容体を刺激します。すると、延髄の嘔吐中枢が刺激され、悪心・嘔吐の症状を引き起こします。

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この2つの副作用は密接に関係しているので、一緒に紹介します。
眠気の副作用は、急性中毒症状の呼吸抑制の前兆となることがあるため、注意が必要です。

延髄には、呼吸をコントロールする、呼吸中枢があります。この呼吸中枢にあるオピオイド受容体に刺激を与えることで、呼吸活動の低下を引き起こします。そのため、1分間当たりの呼吸回数が5、6回以下まで減少することもあるため、注意すべき副作用となります。

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今回はモルヒネの副作用について、仕組みも含めて解説してみました。この記事を以下の動画でも解説しておりますので、よろしければ見てみて下さい。最後までご覧いただきありがとうございました。

  薬剤師TATSUチャンネル
 【モルヒネ】国試頻出薬剤 麻薬性鎮痛薬の種類と副作用



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