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【EVENT】株式会社ベルク 無限の彼方をひた走る食品スーパーマーケット【TOKYO XR&メタバースコンテンツビジネスワールド】

 2024年1月26日から28日の3日間、東京都江東区の東京ビッグサイトにてXR・メタバース等産業展2024実行委員会主催の「TOKYO XR&メタバースコンテンツビジネスワールド」が開催された。
本記事では出展企業の一つである、株式会社ベルクについて取り上げていく。


郊外型スーパーマーケットの雄

 我々の日常生活に関わる上で欠かせない代物の一つが食料品である。
自炊を行う場合はもとより、家族がいるのであれば料理をする機会は頻繁に訪れる。
そういった中でコンビニエンスストアで売られている食材だけでは、やや物足りないと感じる事もあるだろう。
そういった時に安く、大量に食料品を手に入れる事が出来る場所の一つがスーパーマーケットだ。

 スーパーマーケットはただ食料品を買えるだけの場所ではない。
店舗によっては搬入に便利な駐車場を設けて大量購買を積極的に行わせる工夫をしている。
また企業によってはメーカー製のプライベートブランドの開発や宣伝を積極的に行う事で、既存品とは一味違う商品戦略を展開している所もある。
顧客に合わせたセールも実施するなど、現在も生き残りをかけて各社が日夜しのぎを削っているのである。

 そんな中である種斜め上の広告戦略を行っているのが、食品スーパーマーケットを経営する株式会社ベルクである。

全力を尽くして枠を飛び出すマーケティング

 株式会社ベルクは埼玉県鶴ヶ島市に本社を置く企業だ。
現在は埼玉県を主軸に関東一円へ展開する同店舗は、駐車場が構えられるだけの敷地面積を持つ店舗の多い自動車ユーザーに優しいブランディングをしている。
そんな同社がこのVR・xR界隈とどうつながるのかといえば、ここ最近のバーチャルマーケットを主軸に独自性のあるコンテンツを引っ提げて来ているのである。


 バーチャルマーケット2023 Winterでは「スーパーベルクカート∞(インフィニティ)」という、ショッピングカートでネオンきらめく虹色の道の上を爆走するタイムアタックコンテンツを実装するという色々な方面から怒られかねないコンテンツが新展開。
コンテンツ第一弾のベルクカートは店内でのショッピングカート爆走、第二弾のボウリングでは食べ物をボウリングピンに見立てたゲームが遊べるなどその方向性は既存のIPを持つどの企業も思いつかないものばかりであった。
どうしてこういったコンテンツを実装したのかという話を伺えたのだが、その内容もまた斜め上であった。

 実際のところ、同社がこういった方面に足を踏み入れたのは新型コロナウイルス感染症を機に「メタバース」が注目され始めた時期であるという。
社長の鶴の一声からこの領域に携わるにあたり、まず同社は「バーチャル空間内で決済可能な製品販売サービスはないか」と探索を行った。
しかし現状VRChatを始め、コンテンツ内で決済を行えるサービスは無いのが実情である。セカンドライフですらL$(リンデンドル)というゲーム内通貨を間に挟むため、直接決済ではないのである。
そういう事情が分かった次の判断として「印象深いコンテンツを提供し、知名度を上げる」という方向で舵を切る事になったのだという。

 ボツとなったコンテンツとして、カラフルなボールを投げ合ってエリアを塗装し合うどこぞのペイントシューティングゲーム然としたコンテンツの案もあったのだという。しかし実装にはかなりの手間が掛かるとのことであり、手早く実装出来るようなコンテンツとしてショッピングカートによるタイムアタックレースが実装されたとの事であった。
その結果現在ビジュアル的にかなり危ない橋を渡っているのだから、転んでもただでは起きないという同社の気迫が感じられる。
更に別タイトルのフォートナイトにて、八王子に展開するベルクの店舗をゲーム内コンテンツとして出来る限り再現したフィールドを用意。
もちろん公式のものであるため、監修もばっちり行った上でのリリースであるというのだから控えめに言って全力投球の方向性が凄い事になっている。

 とはいえこれは一にも二にも、ユーザーに対する同社の取り組みを以て知名度を向上させたいという方針から打ち出された物に他ならない。
コマーシャルという点において、彼らはまごうことなく本気で取り組んでいるのは言うまでもない。
その上でスーパーベルクを訪れて、少しでも笑ってくれるお客様が増えればそれでいいのだと担当者は語る。
是非スーパーベルクの近くを通りかかったら、栄養ドリンクを片手にお客様の迷惑にならない範囲でカートを押して買い物をしてみてはいかがだろうか。

 

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