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自然を感じる暮らし(干し野菜)

2ヶ月ほど前の話。
念願のソーラーフードドライヤーを作るワークショップに参加した。

家から車で15分ぐらいの山に囲まれたなかなか辺鄙な場所に古民家があった。
ペットにヤギを飼っていて、イメージしている鶏よりも随分と肉付きが良い鶏が5羽。鶏小屋から簡単に脱走して放し飼いのようになっていた。
田舎暮らしの憧れが形になっているような暮らしで、とても興味深い生き方をしている20代女性が今回のワークショップの先生。

ソーラーフードドライヤーとは何かというと、文字通り太陽光で食品を乾燥させるもの。
正確には太陽光だけではなく、風も取り入れて効率的に食品を乾燥させることができる。
カゴや網で乾燥させるよりも、このソーラーフードドライヤーを使うと、条件によっては乾燥時間が3、4倍早い。
そして、電気も使わず自然エネルギーを効率良く使うことができる。

完成したソーラーフードドライヤー

そもそも何でソーラーフードドライヤーに興味があったかというと、もう10年ほど前に干し野菜を作り始めた。
最初は、畑で採れた野菜や買ってきた野菜が一人では食べきれなくて、何か良い保存方法は無いかと探していたところ、ある雑誌に野菜の保存方法のアイディアが色々と書いてあった。
その中で、基本干すだけという簡単さに惹かれて野菜を干し始めた。
ただ、何度かカビてしまうこともあって、うまく干せない時もあった。
その時に、電気を使った乾燥機を買おうかどうしようか悩んでいた。
ソーラーフードドライヤーの存在を知ったのは、もっと最近の話。
有機農家さんの庭に、長さ2mぐらいの大きなソーラーフードドライヤーがあったのを見て、これは良いなと思った。ただ、こんなに大きなものを置くスペースはない。
今回作ったソーラーフードドライヤーは30cm四方のコンパクトなもの。

野菜を干す季節は、気温が高い夏はもちろん、晴れの日が多くて空気が乾燥している冬も干し野菜を作るには良い季節。

例えば、沢山採れたり貰った大根を切って干したり、大きくて食べきれない白菜を干したり。
干すと水分が抜けて味が凝縮し、調理する時間が短時間で良かったりする。

今は年中野菜も肉も魚も手に入る。
昔は食べ物の少ない冬に備えて、干したり漬けたり保存食を作ってしのいでいた。

生きていくための知恵は、便利な生活の中ではあまり必要だと思わないかもしれないけれど、野菜を洗って切る時間や手間をかけたく無い時に、乾燥野菜を鍋に入れてスープをさっと作ることもできる。
ヨモギや紫蘇、みかんの皮などを乾かしておくとお茶にもできる。

天気予報を見て、晴れが続く時には野菜を干してみるのも、自然を感じる暮らしの一つかもしれない。

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