2021/4/21の夢日記

私は前職であるバイト先に来ている。とあるボードゲームのCMプレゼン用の素材を作る仕事で、簡易的なキャラクターデザインを含め、数点のイラストを仕上げなければならない。
現職の取引先の担当者と営業の子が同伴している。この担当とは私生活でも仲良くさせてもらっていていつも世話になっているが、私が他社の仕事を受けると拗ねる(私は日頃これをメンヘラ彼女と形容している)ので、今回は私の他社での仕事ぶりを見張りに来たというところだろう。

仕事はまだまだ終わりそうにないが、なんとなくの見通しが立ってきたので、トイレ休憩のため携帯を入れているポーチひとつを持って席を立った。
このポーチは本来ぬいぐるみで、私が幼稚園の頃から可愛がっているラッコのパペットだ。中に手指を入れる空洞があるので、夢の中ではそこに小物を入れてポーチとして使っていた。

トイレへ向かう間、メッセージが届く。
学生時代の親友から。
彼女とは彼女が妊娠して以来会っていない。連絡不精の性格ゆえメッセージのやりとりすらほとんどなくなってしまって、最近ではもう会うことはないのかもな、と諦めている関係だ。

メッセージはとりとめもない内容だった。
でも学生時代からくだらない話で大笑いしていたのだ。
懐かしかった。

トイレは遊園地のトイレのように広く、しかし行列ができるほど混んでいた。列に並ぶ私を後ろに並ぶ人が押す。強気で肘で押し返し、「押さないでください」と声をかけると、私の後ろにいた女4人組が私の顔を見て

「J先生? ……じゃない、S先生だ!」

私、現職は作家であり、過去にサイン会もやったことがあるので、読者に顔バレしているのである…。
4人は私より高さも幅もあって、4人中3人がサーモンピンクの服を着ていて、何か口々に言ってきたが、ちょうど私の番が来たので放置して用を足しに行った。

ひどい目に遭った、このことはデスクに戻り次第担当に語り聞かせねば…と思い帰り歩いていると、正面から先程メッセージのやりとりをした親友が歩いてくる。
彼女とは卒業後のバイト先も同じだったので昔は約束をせずとも顔を合わせることができ、連絡不精にはありがたい環境だった。それが久し振りの再会だ。
こちらに気付いていなかったので慌てて声をかけた。

近所の小さいお寺の境内を歩きながら近況報告をしあう。
学生時代とてもスレンダーで健康的に太れないことが悩みだと言っていた彼女は「太った」と言った。首元にストールを巻いてふんわりしたシルエットの上着を着ていると太ったかどうかわかりにくかったが、言われてみると一回り大きくなっている気はした。
「子供を生むと体質が変わるって言うもんな。」
「君は痩せたな。」そう言われたが私は特に太りも痩せもしていない。「そうか?」
会うと体調の話をするのはいつものことだった。
とても自然な会話だった。

話しながらなんとなく道に出て、そのまま昔のように一緒に駅まで歩いていってしまいそうな流れだったが、私は仕事が終わっていなかった。
「また遊ぼう」と言いたかったが、「子育てが落ち着いたら」「機会があれば」みたいな前置きがたくさん浮かんできて、言い方を悩む間もなく彼女はあっという間に去ってしまった。
急いで「じゃあな。」と声をかけたのが届いたかどうかも定かではないくらい速く。

起きた

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