21/9/16の夢日記

芝居の専門学校に通い出したばかりの私。やる気満々で授業に取り組んでいる。
ある日の授業はクラスメートとペアを組んでのダンス。テーマが与えられ、それをイメージしてペアと息を合わせつつ即興ダンスをしなければならない。私のペアの女子はクラス内では頭一つ抜けた芝居経験と熱意があり、見た目も華やかで、いわゆる優等生だったが、私にペアとして臆するような気持ちはなかった。講師の、周囲の想像を上回ってやりたかった。何回かトライする。及第点。基本の型を崩して大きく動いてみる。ペアの彼女が「そうくるか」という表情ですぐに合わせてきた。クラスメートたちからは感嘆の声が漏れたが、評価はまだ高くない。もっと違う角度が必要なのかも、と思い質問する。「このダンスは何を目的としたものですか? 例えば何かの販促とか」結果的にこの質問は的外れだった。私たちを取り囲むようにして見ていたクラスメートの誰かが棘のある声で言った。「そんなもんダンスはダンスに決まってる」今求められているものは単純に技術であり、それをどう使うかは問題ではなかった。私の質問はクラスメートたちにはお高く止まった“意識高い系”に聞こえたようだったし、それで私自身も違う視点を求めるあまりズレていた自分に気付いた。正しく答えを導くために根本的な理由や意味にこだわりすぎたり、あるいは求める結果から逆算するために先に意味を固定しようとしてしまう、そんな頭の固さが自分にあることは薄々気が付いていたが、“頭が固くて視野が狭い”ことを“周りは持たない視点”だとどこか得意に思っていた、その傲慢さ、つまらなさを指摘されたのと同じだと感じた。恥ずかしくなったが、同時に反感も覚えた。「挑戦してから言えよ」工夫して取り組もうとした私は悪か?
クラス内の居心地はあまり良くなかった。座学の教室に向かうと既に席はほとんど埋まっている。いくつかの仲のいいグループがまとめて席を取っていて、その中に友人のMの鞄を認める。Mとは一時は親友と呼べるほどの仲だったが、彼女に彼氏ができてから徐々に距離ができ、いつの間にか疎遠になってしまった。彼女の隣に座りたい気持ちはあったがそのグループにはM以外に友達がいなかったし、そもそも席も空いてなくて、なんとなく親しくしている他のグループの席に着いた。Mは鞄を置いた自分の席ではなく、教室の端の陽キャグループで彼氏のUくんとじゃれていた。Uくんはイケメンだが他人をナメている感じがして私は彼のことが嫌いだ。でもMはそのUくんのことが好きだと言うのだから、もう交わる道がない。恋人関係でしか知り得ない彼の長所があるのかもしれないが、私が今彼に抱いている印象も間違いなく彼の一面だろうが。(ていう考え方にもう自分の視点が正しいんだ! みたいな頭の固さが出ている……)
私は寂しい。Mの恋にいちゃもんをつけたくなってしまうのは、Uくんに優先順位で負けたからだ。でも一般的な行動としてMが正しいのはわかっているから、私は黙って離れた席に着くしかできない。

起きた

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