エリザベス女王杯 2023 考察
◼️コース
◼️過去のラップ傾向
京都開催の3年分のラップを見ていく。
阪神開催の3年分のラップと比べる。
阪神2200と京都2200のラップを比較するとその差は一目瞭然。
中盤4Fと後半4Fの差を改めて並べると、
<京都>
2019:50.3-46.2 ▲4.1
2018:50.0-46.7 ▲3.3
2017:51.2-46.6 ▲4.6
<阪神>
2022:49.5-48.2 ▲1.3
2021:49.3-48.7 ▲0.6
2020:48.6-46.8 ▲1.8
京都のほうが中盤4Fと後半4Fの差が大きくなっており、3秒以上はやくなっていることがわかる。
阪神は中盤4F-後半4Fの差が2秒未満となっているが、これは阪神開催のほうが中盤緩まず、よりタフなレースになるからと考えられる。
好走馬のポジションを見ると、さらに特徴が見えてくる。
<京都>
2019
1着ラッキーライラック 7-8-8-8
2着クロコスミア 1-1-1-1
3着ラヴズオンリーユー 2-2-2-2
2018
1着リスグラシュー 8-9-10-9
2着クロコスミア 1-1-1-1
3着モズカッチャン 5-6-5-5
2017
1着モズカッチャン 5-5-4-4
2着クロコスミア 2-2-2-2
3着ミッキークイーン 12-12-10-11
<阪神>
2022
1着ジェラルディーナ 11-12-11-9
2着ウインマリリン 6-6-5-2
3着ライラック 16-17-14-13
2021
1着アカイイト 13-13-13-7
2着ステラリア 7-8-8-9
3着クラヴェル 14-14-13-12
2020
1着ラッキーライラック 12-12-11-3
2着サラキア 14-14-15-12
3着ラヴズオンリーユー 11-11-13-8
京都開催の3年では、4コーナーで2桁番目の位置にいた馬が馬券になったのは、リスグラシューとミッキークイーンのみ。一方の阪神では、逆に3年で9頭中7頭が4コーナーで10番手より後ろの位置どりとなっている。
後方勢が馬券になるということは、それだけ先行馬にかかる負荷が高いレースということ。牝馬にとって、2200mという長い距離かつ阪神といえばの急坂、またさらにラップも緩みにくいということで、阪神開催はかなりタフなレースになりやすい。
今年から再び京都に戻るが、ラップを見てもラスト4F〜3Fに一気にスピードアップする競馬になりやすい。これは3コーナー手前から登り坂→3コーナー終わりから下り坂となって、ちょうどラスト4Fあたりからスピードに乗りやすくなるため。
阪神開催の過去3年とは異なり、スタミナやタフな展開での末脚でなく、先行力とラストのスピードが求められるレース質になる。後方勢の馬は割引き、先行できて尚且つ速い上がりにも対応できる馬を狙っていきたい。
◼️注目馬
🐎アートハウス
安定した先行力が魅力。3月以来の休み明けとなるが、中内田厩舎は前哨戦強い傾向があるので、休み明けはそこまで不安視する要素ではない。
中山牝馬Sは4着。敗因は、①ラスト1000mで12.0→11.4とペースアップしたこと②道中かかっていたこと。最後直線で外に持ち出すも、余力が残っておらず、4着までという内容。輸送がない関西でのレースはプラスに働きそう。
スターズオンアース、ナミュール、スタニングローズなど強い4歳牝馬がいる中で秋華賞5着、オークス7着の実績もある。気性面に課題があることを加味すれば、能力はG1レベルと見て良さそう。お母さんのパールコードもエリ女で4着にきているように、ここでも勝負にはなるはず。
🐎イズジョーノキセキ
近走は着順を落としており、馬柱が汚れている。2走前と3走前は札幌での出走だが、上がり2位の末脚を使えており、レース内容からもそこまで衰えた印象は受けない。内枠が欲しい。
🐎ククナ
「間隔を詰めると疲れが出やすい」「夏は不得意」と以前にコメントがあり、前走の小倉記念の敗因はこの2点と見て良さそう。前走から中11週と間隔を空けてきたのは好感が持てる。あとは展開が向くか。
🐎ゴールドエクリプス
近走は後方からの競馬が多い。
🐎ハーパー
秋華賞3着。トップスピードがそこまで速くないタイプで、個人的にはカレンブーケドールに近しいと見ている。重賞でも善戦はするが勝ちきれない印象。立ち回りも上手いので内枠が欲しい。秋華賞のような競馬ができて2.3着まで?
🐎ディヴィーナ
前走は府中牝馬S1着。逃げてスローペースから上がり3F勝負の展開に持ち込み、最後差し馬を凌いで粘り勝ち。スタート後掛かっており、デムーロ騎手が抑えてコスタボニータにハナを譲ろうとしていたが、結局ハナに行く形に。デムーロは距離伸びても大丈夫そうといっていたが、この係り具合と前走逃げてしまったことを考えると、距離延長は大きなマイナス要素。お母さんのヴィルシーナはエリ女2着、宝塚記念2着の実績を持っているので、ディヴィーナも距離自体はこなせると判断する。前に馬を置きたいので、内目の中枠が欲しい。
🐎ジェラルディーナ
この馬は展開と馬場次第。昨年のエリ女は重馬場で大外枠18番かつ後ろ有利の展開だったことが好走要因。有馬記念3着のときも展開が後ろに向いた。大阪杯は先行馬が有利の展開(人気薄のマテンロウレオが4着にきている)で、展開向かずの凡走。宝塚記念は展開は後ろに向いたものの、早めに仕掛けてしまったことで最後脚が鈍くなっての4着。オールカマーも↓の画像のように、内目を通った馬たちが好走する展開の中、大外5〜6頭分を回しての6着。敗因が明確と言われればそうだが、逆にいうと展開・馬場が向かないと自力では好走が難しいタイプ。展開予想といっしょにに考察したい。今回のメンバーがそこまで強くないのは救い。
🐎ビッグリボン
前走は京都大賞典8着。牡馬混合のG2はなかなかハードルが高かった印象。
🐎ライラック
注目している1頭。前走は府中牝馬S3着。戸崎騎手に替わって新味を見せた。スタートでて先行する競馬ができたこと、直線では上がり2位の33.0の末脚を使えたことに驚いた。レース内容を見て思ったのは、とにかく追ってからトップスピードに乗るまでが遅い。手綱をしごいて残り200m前でムチ1発入れてからようやく伸び始めていて、ゴール過ぎてからの勢いを見る限り脚を余している印象を受けた。今回の競馬を見て、下り坂で加速できる京都は大きくプラスに働きそう。
◾️予想
本命はディヴィーナ。
個人的には理想の枠順。両隣のイズジョーとジェラルは後方からの馬なので、スタート出して内目ハーパーの後ろあたりに入れたい。逃げる可能性もあるが、お母さんがヴィルシーナということもあり、スタミナは持つはず。牝馬限定レースのデムーロ騎手は意外と好走率が高く、騎手も問題はない。近走の充実ぶりにも関わらず、現在7人気と低評価。ハイレベルレースのヴィクトリアマイルで4着と能力の高さは十分。
対抗は、ハーパー。
馬券内の確率が最も高いのはこの馬と見ているが、勝ち切るイメージがどうしても湧かないので相手まで。ポジションをとりにいくタイプの川田騎手が鞍上であることもプラス。内枠をとれたこともいい。ぶっつけ本番の秋華賞からさらに上積みもありそう。過剰人気感はあるがそれでも買うべきと判断する。
抑え評価の馬は5頭。
ブレイディヴェーグはやはり後方からになってしまうリスクが大きい。能力の高さは間違いないが、京都2200mのエリ女は前決着になりやすく、阪神2200mの方が狙いやすかった。直線すごい脚で追い込んでくるも、3着までが限界とみる。
ククナ
前走の小倉記念から間隔を空けれており、リフレッシュした状態で出れるのはプラス。能力的に少し劣る印象を受けたので、3着までと見る。
ライラック
前走の内容が成長を感じるものだったのはそうだが、過剰人気感がすごい。本当は本命にしたかったが、こういうときはこないイメージがある。。ジェラルがまくれば、セットできそうだが、どうか。
サリエラ
思ったより注目されていない印象。しれっときそう。
マリアエレーナ
前走ジェラルに先着してるのに、人気していない。G1でも善戦しているし、前走も好メンバー相手に4着。クロフネ産駒で距離が不安視されているのか?絶対に抑えたい。
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