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有識者に伝わる購入相談の仕方

寸劇

(茶番が始まります。興味ない方は「本題」まで読み飛ばしてください)

ここは、とある回らない寿司屋、「寿司鉄」…重さ20㎏の鉄下駄に寿司を盛って提供する店で、あなたはシュワちゃんみたいな筋肉もりもりマッチョマンの大将です。(ちなみにスタッフも全員、男女問わず鉄下駄を着用)

あなたがツケ場(カウンター)で常連さん達に寿司を握っていると、見慣れない客が来店しました。

あなた「いらっしゃい。何にします?」
客「おまかせで」

あなたは困りました。
あなた「うちは、特上握りの盛り合わせ、上握りの盛り合わせ、もしくはお好きなものを1貫づつ握って出させてもらっているのですが…いかがいたしましょう?お好きなネタはございますか?失礼ですが、ご予算、お決まりですか?」
客「うーん…おまかせで。金はある」

らちがあかないので、あなたはお伺い立てをしながら握ることにしました。
あなた「エンガワなんてどうでしょう?今日のはモノがいいですよ」
客「白身って気分じゃないなぁ」

おまかせで、と言った意味がよくわかりませんね。
あなた「サバやアジなんかもありますよ」
客「青魚は苦手だ」

好きなものを言って欲しいですね。
あなた「マグロを握りましょうか。ズケがバッチリ仕上がってまして…」
客「トロだけ握ってくれ。俺がいいというまで」

(最初からそう言えよ〜)と思いつつ、あなたはトロを、客が満足するまで沢山握りました。

客「もういいぞ。お勘定お願い。いくら?」
あなた「○○○○円になります」
客「はぁ!?なんでそんなにたけぇの!?ありえねぇんだけど!!!」
あなた「トロばっかり沢山食べたのはあんたでしょう。」

客は渋々お金を払って、店を後にしましたとさ。めでたしめでたし。

本題

こんにちは。アイロンです。寸劇はいかがでしたでしょうか?
最近、漫画アプリで「将太の寿司」を読んだので、今回は寿司をネタにしました。(寿司ネタとネタが掛かったダジャレですね)

客が最後まではっきりしないことで、大将はトロを握るまでお伺い立てをしなければならず、客も予算を決めなかったので、最後の会計の値段でびっくりしてしまいました。
この会話からわかるように、「客=質問者」は、「大将=有識者」に、「予算と食べたいものを伝えなかった=情報提供をしなかった」ことで、「結果的に何回も会話をする必要があり、値段にも納得できなかった」、ということですね。

有識者(回答者)はエスパーではありません。心なんて読めません。
そのため、質問者は有識者が適切な回答を導き出せるように、最初からすべての情報を提供をしながら購入相談する必要があります。
(昔の2chにはエスパースレなる、ほんの少しの情報から名回答を生み出すスレおよび回答者がいましたが)

有識者に購入相談するための必要最低限の情報は、以下の三つです。

  1. 予算

  2. 使用目的

  3. こだわりポイント

ここからは、その必要最低限の三つの情報について、説明していきます。

1、予算

たとえ有識者が良い商品を提案できても、質問者の予算が足りていなければ買うことはできません。

例1、「最高品質の超軽量マウスが欲しい」という購入相談が来た場合、有識者は「finalmouse starlight12」を挙げてしまうかもしれません。
プロも使うマウスですが、3万円を超える(プレミアで5万かな?)ので、質問者が後出しで「高くて買えない」と言っても、有識者は困るだけです。

逆に、予算さえ決まってしまえば、回答者はある程度、商品の候補を絞ることができます。
また、購入相談する場所次第ですが、Twitter、Discordのサーバーであれば、有識者が質問者のプロフィールを読んで、最適解に導くこともできます。

例2、valorantの質問掲示板で「予算25000円で買えるベストなマウスが欲しい」と購入相談した場合、「競技系のゲーミングマウスのトレンド=軽量無線マウス」「25000円に収まるもの」を提示すればいいので、有識者は「Logicool gpro x superlight2か、razer viper v3proがおすすめ」と、具体的に商品名を提示できることができます。
valorantの質問掲示板以外の場合は、多ボタンマウスのlogicool G502Xのワイヤレス版も候補に入ってきます。

2、使用目的

上の例2は、「幸運なことに予算とは別に使用目的がわかっていたから」有識者は商品を提案することができました。

実際には、質問者の使用目的不明で「○○が欲しいです!」なんて購入相談はザラです。

次の購入相談の仕方はどうでしょうか?
「○○を買って、○○がしたいです」
一見まともそうな相談の仕方に見えますが、次の例では意味をなしていません。

例、「パソコンを買ってゲームしたい」
かなりダメな相談の仕方です。「ゲーム」という言葉の定義が広すぎて、使用目的が定まらないからです。
2Dの軽めのクラシックゲームから、超美麗だけど劇重で、最新最高のグラボですら怪しくなるゲームまであります。
(出た当初のFF14や、出た当初のサイバーパンク2077は、その頃のグラボには高負荷でした)
つまり、やるゲームによって、必要なスペックが違うってことなんです。
しかも、フルHD、WQHD、4Kで要求スペックどんどん上がるし…そういった情報も必要になります。
(予算がいっぱいあるなら、「予算で買える最高のBTOパソコン買え」で終わるのですが)

これはマウスも同じで、競技系FPSやるなら軽量マウスですが、MMOやMOBA、RTSなら多ボタンマウスをおすすめしなければなりません。

なので、購入相談する時は予算だけでなく、詳細な使用目的(パソコン・マウスだったら、ゲームタイトルや動かすソフト)も必要です。

3、こだわりポイント

予算と使用目的で決まりかけた内容をひっくり返す要素、それがこだわりポイントです。
後出しされると、有識者はかなりショックです。

例えばパソコンの場合。
デスクトップをオススメしていたのに、後から「自室とリビングを移動するので、ノートPCがいい」というパターン。最初から言えよ。

例えばマウスの場合。
ワイヤレスマウスをオススメしていたら「家族が隣室で電子レンジ頻繁に使うから、有線マウスじゃないと困る」というパターン。最初から言えって。

その他。
マウスのオススメを提示したら「valorantやるから、マウスの価格は抑えめにして、最初の予算内に収まる形でラピッドトリガー付きキーボードも買いたい」と急にわがまま言い出すパターン。最初から言ってくださいってば!!!

どれも後から情報を出されることで、それまで提案したものが無駄になります。
本当に大事なことです、下手したら予算よりも大事です。

優先度

以上の3つの情報、仮に優先度をつけるとしたら、以下の順です。(いや、優先度なんてつけずに全部教えてほしいのが本音ですが…)

こだわりポイント≧使用目的>予算

こだわりポイントは、情報の提示の仕方によっては、使用目的を内包します。
予算の優先度が低いのは、「迷う理由が値段なら買え、買う理由が値段ならやめとけ」という迷言があるのが理由です。
目的にあった商品だったら、多少の予算オーバーなら無理しても買うでしょうから。

最後に

購入相談に回答する側からのお願いです。

  • 3つの条件は必ず提示してください。後出しNG。

  • 回答して貰ったら、お礼をするのを忘れずに。有識者はそれが励みになります。お礼しない人は実は目をつけられていて、スルーされる確率が上がります。

  • 結果、何を買ったか、買ったものが提案と変わった場合は、その理由も書くとGOOD。有識者の知識にフィードバックされて、次に誰かの購入相談に答える時の参考になる場合があります。

以上です。有識者が答えやすいように、大事な情報は隠さずにはっきりと提示していただけると、幸いです…(m´・ω・`)m


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