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[節約・生活の意義]実践の伴わない思想はただの毒でしかない

このプラットフォーム鉄の家計簿では、読者の生活思想にひとさじのきっかけを与えるべく、日々様々な思考実験や有益な知識をお届けしている。しかし、どれだけ文字を眺めて読解力や洞察力を高めようと、身体的実践を伴わない思想にはなんの意味もない。知識のみの先鋭化には百害すらある。このような懸念点から、本プラットフォームでは記事を「思想」と「節約・生活」に分けているのだ。今回は、実践の重要性について改めて深堀りしてみる。
 

文字とは、含有する情報量が極めて少ない記憶媒体であり、足りない部分を補完する能力が読者に求められる。したがって、同じ文章を読んだとしても、読者によって受け取る知識のブレが大きい。小説にあっては、逆にそこが面白く作用することで、千差万別の感想が生まれたりするので、映画や音楽よりも好む人たちも多い。しかし一方で、知識を会得したり、哲学を学んだりする上で、この“ブレ”は致命的な問題を引き起こす。数年前、あるいは数十年前を思い出してほしいのだが、センター試験(共通テスト)の国語は“答え合わせできる”にも関わらず、結果には大きな差が顕れる。我々は普段から言語を用いてコミュニケーションを行うため、文字を操ることが得意だと錯覚しているが、実際に答え合わせをしてみると間違っていることが往々にしてある。それにもかかわらず、我々が答え合わせできないビジネス書や哲学書から日々有用な知識を得られていると、なぜ断定できるだろうか。実際には殆どの場合、読んだ気になっているだけでなんの知識も身についていない。没入感からストレス解消になっていたり、ストーリー性に感情が起伏したりして娯楽にはなっているだろうが、あくまでフロー的な体験にとどまるばかりで、知見のストックまでたどり着ける人間はごくごくわずかなのだ。
 
とはいっても、自分がどちら側の人間かわからないし、自身の思想と文章との距離感によっても理解度は変動する。私自身も例外ではない。したがって、ほんとうの意味で文書から学ぶには、身体的実践が必要不可欠である。例えば、「金持ち父さん貧乏父さん」を読んだとして、ほとんどの人間は「なるほどなるほど」と納得するだけで、自分には投資するお金はない、いつでも始められるからまだいいかな、などともっともらしい理由をつけて実践を避ける。思想と実践の間には信じられないほど大きな差があることを認識できていないのだ。よしんば決心がついたとしても、どこに証券口座を開設するか、どの銘柄を選ぶか、何円投資するか等、その本には一切書いていない知識の必要性を発見する。本来であれば、ここではじめて「自分はなにもわかっていなかった」と得心するのだ。このように、ある思想を身体によって具象化することにより、足りない知識を認知し、補完し、そこで初めて現実的な利益を得る。逆に、半端な思想だけ得て実践を避けた場合、「自分はいつでもあちら側に飛び移れる」という根拠のない安心感や「周りの奴らはあんな事も知らないのか」という無意味な虚栄心が発生する。コストの伴わない自己満足的知識こそ、人生のコストにしかならないのだ。
 
そんなわけで、本プラットフォームでは、毒を垂れ流す他の記事群とは違い、「節約・生活」という思想の具象化手法についてのマガジンを作成している。しかし、実践の文章化はなかなか難しく、極端に言えば「歩く」という行為を文章で伝えることに近い。というわけで、現時点では「思想」の記事の方が圧倒的に多いのだが、更新を待っていてほしい。ネット記事だからこそ動画や写真も併用して伝えることができると考えており、試行錯誤中である。思想とのセットで学ぶことで、極めて有用なバイブルとなることを目指している。以上、これまであまり言及してこなかった「節約・生活」の意義について書いてみた。更新を乞うご期待。
 
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