ハーレクインロマンスの漫画をよんだうすい感想

高校生の頃、漫画を貸し借りした知人と久々FBでつながってチャットなどした。
彼女は私とちがって、はやいうちに結婚し、子育てもすでに一段落している硬く小さめな出版社の編集さんで、仕事と違って漫画は相変わらず読んでいるらしい。
お互いの現在のおすすめ漫画などを話したが、お互い一ミリたりとも趣味がカスらず、笑いあった。同じ漫画を読んで数年すごした筈なのに。

そんな知人が「心が疲れた時にはね、ハーレクインロマンスがおすすめ」という。

一冊で終わるし、主人公は兎に角何があっても男性から(当初すれ違いなどありつつも)好かれ、その男性は女主人公の生き方を尊重してくれる。仕事も恋も結婚も子育ても全部主人公の夢のとおりに叶う。
相手の男性は必ず一族郎党がアッパーだが、その性格はまちまちで、でも必ずイケメンで(ツンデレだろうと)優しい。
相手のためにそんなに努力もしないが、主人公はだんだん、そして何かきっかけで急激に好かれ、相手からヤキモチ焼かれる展開はマスト。
エグくないけれど確実に入るSEXシーンもマスト。
知人の言葉を借りれば「雑誌にのった話題のレストランのランチコース(デザート付き)」なんだそうだ。

「もうね、疲れた時はハーレクインよんで寝るの。小説版はもうちょっとちゃんとしてるんだけど、漫画は一冊にまとめようとして大胆につまんでるから読みやすいし、気軽」「何冊かkindleしときなさいよ。別にストーリーはどれもそんなに変わらないから絵柄でいいから」
ってことで2冊よんだのですが、
これはあれですね。よくネットで叩かれる「たいして特徴のない男主人公が女子から積極的に好かれてえっちな展開に!!」っていう今やほぼ実在しない少年漫画の展開ですな。
少年漫画は、よしよしされたい男にだけ需要があるといわれ(て叩かれ)るけれど、女だってただ甘やかされてよしよしされたいので、こういう漫画需要があるな。納得。

ちなみに彼女がいうには「レディコミの中には嫁姑問題やお局にいってやったスカっと展開や(その前の鬱ぽいなにかとか)、そういうもっと日常に即したような世界があって、もうそういうのいいから!って、研ぎ澄まして研ぎ澄ましてできた大吟醸みたいなのがハーレクイン」だそうなので、大吟醸は甘くて最高でした。はいw

たまたま昔少女漫画を描いてた先生の作品をみかけたのでそれを2冊かったのだが、普通に現代の職業(男性が一族で不動産業のお金持ちと女性はテレビリポーター、もう一冊は男性が弁護士(一族全員がお金持ち)と女性は獣医)だったので、定番の石油王ものとか、次は読んでみたい。
石油王なんてほぼ知り合うチャンスないのにどうしてるんだか気になる。
(日本が舞台の作品なら、石油王がコミケで自分の作品を買いに来るっていう展開もありだが、それハーレクインじゃないな。)

みんないいぞハーレクイン。
ただし出てくるのは国籍はともかく、全員男性も女性もラテン系もしくはアングロサクソン系で、アジア人なんか一切でてきそうもない異世界モノみたいなかんじだが、誰もたいして辛い目にも嫌な目にもあわない世界で、ただ好きだって相手が主張してくれて、自分が受け入れる世界って本当に幸せだ。いいじゃんヤマもタニもオチも甘くていいんだよ。

うすい感想だが、ハーレクインロマンスにはちゃんと需要があるのだなと思った。
作品よんで次週まで展開気になって鬱になったり、作品の中でもいじめを追体験したりするのは、つらい大人には辛すぎるのだ。

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