観察の圏外

丸裸にしてそれと同じものを並べても、ごまかせないことは分かっている。秋の夜風が段々と胸の溝を深めながら、またどこかへ流れていった。


魂の根底に、ある言葉が輝く。
絡まり合う色彩は、生でも死でもない。


彼らとの距離は、何億光年という、とてつもないような単位で表現されるけれど、本当はこの身体の内側に潜んでいる。

だから僕は君を知っているのだ。


未来の中に、僕は思い出をひとつずつ置いてゆく。

星座のように、それらは互いに響き合い、

やがてこの話が終わりを迎えたら、

もう一度

君の手のひらのいちばんあたたかい場所で

僕らは出会うだろう。

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