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幼稚園受験の面接練習で父親がボコボコにされた話


先日、三女の幼稚園受験に向けて、幼児教室の面接練習に参加した。

昨年、長女の小学校受験が終わったばかりなのだが、相変わらず面接は苦手だ。

小学校受験で経験した地獄の面接


昨年は面接練習でボコボコにされた。
口癖を直せ、表現が稚拙、話が長い…などなど。

あまりに指摘がきついので、生き様を否定されているような気持ちにすらなった。まぁ確かに人に誇れる生き様ではないが。
ちなみに妻に僕の面接の様子を採点していただいたのだが、4点だった。
もちろん本番の点数だ。

とにかく場数を踏み、叩き上げで無理やり間に合わせた感があったが、何とか切り抜けたといった感じで小学校受験を終えた。

面接対策


今回は幼稚園受験ということで、小学校とはちょっと違うんだろうなとは思いつつも、とりあえず去年の

100問想定QA集

を活用することにした。

この100問想定QA集は、都内の有名私立校に複数校合格を頂いたという保護者からのアドバイスだった。

私立校の過去問から面接の質問を100問くらい抜粋して回答を用意する。苦行以外の何物でもない。

当時この話を聞いた時は「100問とかやりすぎでしょ、心配性だなぁ」などと思っていたが、効果はてきめんだった。

始めは100問のQAを暗記しなきゃと思っていたが、実はQAを作る過程に意味があることに気づいた。

質問を抜粋する段階で、質問される内容にある程度パターンが見えてくる。経験上、だいたい20~30パターンに集約される。

なので、100問あったら100問分の回答を用意する必要はなくて、パターンに応じた引き出しを用意すればいい。
どの引き出しを開けて回答を組み立てるか。
これは予想外の質問への対応も訓練するという意味で、面接練習の場数を踏むしかない。

父親がやってしまいがちな失態


引き出しを選んで回答を組み立てる作業は、仕事でもよくやることだ。
だから、特に父親は面接を仕事と同じようにやってしまいがちだそうだ。
言葉の選び方や態度が偉そうに見られてしまうケースが多いらしい。

小学校受験をする家庭は父親が経営者や士業など社会的に地位の高い職業であることが多く、どうしてもそういう傾向があるようだ。
いやいや、社会的地位が高くても態度が悪いのは問題でしょ!

面接練習に挑む


約半年ぶりの面接練習へ。
ドアノック3回という入室ルールと志望動機を覚えるだけで脳のメモリがパンクしている。戦略なき負け戦だ。

2~3問ほど娘への質問が続く。

「お名前を教えてください」

「好きな食べ物は何ですか?」

娘は質問されているということは理解しているようで、頑張ってもごもごと何かを話そうとしている。

そして娘は別室へ。絶対泣くと思いきや、案内係の人を差し置いてスタスタと別室に行ってしまった。成長したなぁ。

そして父親である僕への質問。

「どんなお仕事をされていますか?」

「普段娘さんとどのように遊んでいますか?」

「3人の娘さんそれぞれ性格が異なると思いますが、どのようなことに注意して接するようにしていますか?」

「願書に詳しく書かれているかと思いますが、改めて志望動機をお聞かせください」

あー来たー、志望動機が最後に来るパティーン。
でもこれは決して嫌らしいパターンとは思ってなくて、おそらく父親であれば仕事の話が一番話しやすいだろうという、学校側の配慮なんじゃないかとポジティブに考えている。

先生からの評価


妻への質問も無事終わり、先生のレビューが始まった。
思ったよりもちゃんと日本語が話せたので感触は良かった。15点くらいはあげたい。
さて、先生はどう評価するか。

家族の温かい雰囲気が出ていてGood。
綺麗に答えようとせず、頑張って丁寧に答えようとしている様もGood。
お母様完璧Good。
お父様、


声が小せぇ。おめぇの右手に握りしめた志望動機を高らかに東京の空へ叫ぶんだ。こんなもんじゃねぇだろ?
"えーっと"とかそんなノイズはいらねぇんだ。
祝福が欲しいのなら、底なしのペイン迎えてあげましょうや



意訳するとこんな感じだった。
言葉を選んで注意してくださったその配慮に、申し訳ない気持ちでいっぱいだった。
希望と失望に遊ばれて鍛え抜かれると思って、もっともっと練習しなければならん。

声を張れ


在宅で働いていると、ミーティングで大きな声を出すことがないので、張りのある声を出すにはちょっとカロリーを使う。
アマプラのプリキュアたちの方がよっぽど張りのある声を出している。

たまに外で買い物する時も、セルフレジを使うのでほとんど店員と喋ることはない。
ガストだって注文、会計は全部タッチパネルで終わり。

今どきは喋らなくても何でも完結してしまう。世の中の便利な仕組みに甘んじていたのだ。
在宅ワークが続いている僕は特に、声を出す練習を意識的にしないとダメだなと反省した。

娘は最後まで泣かずに面接練習を終えることができた。
「おじぎの練習できる?」と先生に聞かれ、娘は静かに「うん」と答えた。
ペコっと頭を下げ、なぜか両膝を曲げ、空気椅子に座っているような恰好になった。
きっと娘は真剣なのだが、その姿がちょっと愛おしかった。

妻からの評価


今回の僕の面接を妻に採点いただいた。5点とのことだ。

人は自分のことを過大評価しがちだと、どこかの心理学の本で読んだっけ。
伸びしろしかないわけだが、
去年は

「伸びしろ残したままやってまいりました!」

と、面接に向かったようなものだった。
今年の僕は一味違う、と、思いたい。

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