「住学」県産材振興部の意見交換会の感想と私の思い

新潟の住宅建築関係者の集まり「住学」県産材振興部の意見交換に参加しての率直な感想を書きます。
乱文・駄文と率直な内容なためこの文書を読まれて不愉快に感じる方がいるかもしれませんが、個人的な感想であり、現状の自分の知識の中で書く文章ですのでご了承頂きたいです。

 意見交換での話を聞き、感じたのは林業は補助金・税金ありきで成り立っているし、補助金を念頭に置いて活動されていると感じました。越後杉ブランド化事業に関しても「県の補助金が出なくなったからやめた」という感じに受け取れました。本気で「越後杉」のブランドにしたいのなら補助金がなくても続けていくべきだと思うし、また新しいブランドを立ち上げるにしても知名度を上げるためにまた投資が必要になると思います。越後杉ブランドで悪いニュースもありましたが、税金をつぎ込んで知名度を上げた越後杉ブランドを簡単にやめてよかったのでしょうか。それよりも知名度はあるのだから検査体制を一新し、長期的に信頼回復に努めたほうが良かったのではないかと思いました。過去に起こったことなので以上とします。

 私の中で大事なのは、木を植え、管理してきたのは誰なのかだと思っています。私たちの「ご先祖様」です。今、人工的に植えられている木はご先祖様たちからの贈り物です。
木は植えても自分たちの代では収益にならないという話があります。杉は植えてから60年・70年後に伐採時期になるそうです。
今のように情報社会でネットで検索できる時代でもなく、資産運用で資産を残すようなことが一般的でもない時代です。金銭的な資産と資材的な資産として孫・子の代でも自分の家が建てられるように思いを込めて植林・管理されてきたのではないでしょうか。新潟でいえば1年という短期間で収益が上がる米作りと並行して、孫・子の代のための植林と木の管理という家も多かったのではないでしょうか。少なくとも私の実家はそうであったと思います。私の実家の山は杉が多く人工的に植えられたような位置で配置されています。

バイオマスの燃料としての利用も検討されているようですが...。
バイオマスを悪く言うつもりはありませんが、要は燃えれば良い訳ですので、燃料は管理されてきたかされてきていないかに関わらず利用できると思います。
ご先祖様が子・孫のために植えて、下草を切って、不要な枝を落として管理してきた木という贈り物を何も管理してこなかった木とごちゃ混ぜにしてバイオマス燃料として使用していいのでしょうか。私はとても悲しいことだと思います。
部分的な外壁材でもいい、化粧柱1本でもいい、棚板一枚・ハンガー掛け等小さい物でもいい、ご先祖様の思いが込められた材料を使って、建物に愛着を持てるようになればいいなと思いました。
一般の方からもご先祖様からの思いを理解し「部分的でも県産材使いたい」と一言言って頂けるようになればいいなと思いました。
また私も問屋さんとの取引がない設計事務所という立場から一般の方でも県産材が気軽に購入できればいいと思いました。私の知識不足のため既にあるようでしたら申し訳ありません。
その結果1本でも多くのご先祖様の贈り物の木が、伐採されずに資材価値がなくなって残ったり、バイオマスの燃料とならないようになればと思い、この文章を書きました。

今回の長文最後まで読んで頂いた方、本当にありがとうございます。
まずは一人でも共感して地元新潟県のご先祖様からの贈り物の県産材を使用していけたらと思います。
理想論を言っているのも、自分が現状行動できていないということも重々承知した上で書いています。
でもまずは私の思いを書かせて頂きました。

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