「疲れる生き方をしている」らしい件
中学3年生になる双子の娘とは学校の出来事をよく話す。
小学校の頃の「今日は学校どうだった?」という話に比べて、中学生の話す内容は大人びてきて、諸問題は複雑で深いなと聞いていて思う。
先日のこと、B子が「最近、学校へ行くのに気分が乗らない」と言った。深刻なレベル感ではなく、よくある「あーあ、今日も学校かー」という感じのものだ。
なので、私は「そりゃ、今ヒマな時期だからそう思うんじゃないの?」と言った。
背景を説明すると、娘たちの通う中学校は田舎の少人数中学校で、全校生徒が80人程度。全ての行事は先生が決めるのではなく、生徒が主体で企画から運営までを行うため、一人一人に振られる役割と仕事量が多い。
チームで物事を動かしたりする経験ができて、すごく活きた勉強だなと私はありがたく思っているが、自由度の高い活動をさせる分、サポートに回る先生はとても大変だろうなと頭の下がる思いだ。
そんな学校生活で、B子は生徒会の執行部にいる。ちょうど大きな行事(生徒総会)の運営が終わり一息ついたところだったので、今回はそれを思い出しての私の発言だった。
「ヒマだから学校が乗り気しないって、どういうこと?」
とB子が言うので、
「生徒総会前は、忙しい忙しいって言ってて、あんまり学校に行くのが乗り気するとかしないとか、考えている時間がなかったじゃない?ヒマだからそう考えちゃうんだよ。人間、忙しいぐらいのほうが丁度いいよ?」
と私は発言の意図するところを伝えた。
すると、横で話を聞いていたA子がビックリしたような言い方で
「ええ!ママって、すごく疲れる生き方してるねー!」
と言った。
あははは、と、その場は笑い話で終わったが。
驚いたのは、こっちのほうだ。
今の時代を生きる子たちの感覚は、そんな感じなのか?
ロスジェネと言われた私たち世代の感覚がガムシャラなのか?
それとも、私だけのスタンダードがそれで、この生き方は普通、疲れるのか??
娘の一言が、後からじわじわ波紋を広げた。
ショックだったわけではなくて、感覚的にそれが事実だったとしても笑える話なんだけど。
いやー、「疲れる生き方をしている」かー。
なんか。
ヒマだと「これでいいのか自分!」って、逆に焦るのよね……。
私だけか、私たちの世代だけか、大人はみんなそうなのか、分からないけど。
でも、ヒマだと落ち着かないって、本当は良くないのだろうな。
今の世の中のスピード感も本当に合っているのか、どうなんだろうね。
なんて、娘の一言で頭の中が自分の人生観を振り返る壮大なことになっている(笑)
子どもの思う素朴な疑問って、本当にいつも「それな」って思わされる。