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敗血症への抗菌薬の長時間投与は死亡率を改善する(SSCG2021)

ご存じの方も多いと思いますが、SSCG2021が今月に出ました。その中で気になったのが、抗菌薬の投与方法について。

「成人の敗血症・敗血症性ショックの患者において、βラクタム系抗菌薬は従来のボーラス投与ではなく、長時間投与を推奨する。(ただし初回はボーラス投与)」(原文は英語です)

これについては、すでに以下の2本のメタアナリシスが出ているとのこと。従来のボーラス投与というのは30~60分未満のことで、長時間投与というのは3時間以上か持続投与のことを指すようです。

なんと抗菌薬の投与時間を延長するだけで、短期的な死亡率まで改善させてしまう(相対リスク 0.70、95%信頼区間 0.57–0.87)。弱い推奨ではあるが、ただ抗菌薬の投与方法を変えるだけでよいのであれば、今後は主流になっていくのでは。

対象は成人の敗血症、初回はボーラス投与、薬剤はβラクタム系に限る。



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