「バナナマンのライブほぼ全部見る」2022/11/15

ネトフリに入ってるバナナマンのコントライブ全部見た。好きだと思ってる割には見たことがないから。
どういう順番で見るかは迷ったけど、最新→最古→2番目に新しいやつ→2番目に古いやつ……と見て、「シーズン2」扱いされてるやつは時系列順で。
感想をいくつか書き留めておく。大前提として面白かったけど、書き留めておきたくなるのはそれ以外のとこが多いから困る。楽しみました。

・日村さんがお笑いモンスターとして進化をとげる姿を追う記録としてしみじみするものがあった。

・2014「Love is Gold」は何故かアニメ「化物語」のパロディだった。オマージュというほどのオリジナリティは付け加えられてないし、パクリというほどの悪意はない。でもパロディといえるほどの目配せもなく、ただこのときあれが好きだったからやったんだろうなーみたいな。古いコントも見て、今現在の倫理観にはそぐわないくだりもたくさんあったと感じたけど、昔のことだしとか、今より小さい規模のライブ公演だしとか思えば別に非難するようなことは無かった。でも、2014年に、「ただ漫然と似たもの」が出てきたこのシーンがいちばんキツかった。何で?

・赤えんぴつの何かの曲の歌詞にあった「疑り深いのに鈍い」みたいなフレーズがめちゃくちゃ良くてずっと頭に残っている。イヤだし、いるし。

・構成の甘い長尺コントがあるとすげーモヤモヤする。もっと客の気持ちを切らずに、クライマックスを盛り上げるやり方は何通りもあるだろって思って白けてしまう。コントとは思いついた笑えるやりとりを全部見せるためのもので、ストーリーはその奴隷だって言うならいいけど、そうじゃないんだろうし。特にライブの初めと終わりのネタは。

・人間関係に生ずるわずかな高低差を意識したネタが多いね。こういうのって高きにいる人は意識してなかったりするから、書いたのはオークラさんなんじゃないかと思って見てたんだけど、設楽さんだったらもう怖いな。だって大抵低きにいる人が、それを逆転することも可能にも関わらず、友情のために自ら貧乏くじを引く、引き続ける話が多いんだもの。無自覚に高きにいた人は、コント内のできごとをきっかけに周りの胸のうちを知ることになるけど、大抵お互いの位置関係が変わることはないまま終わる。これを書いているのが設楽さんだったら、色々怖すぎないか。

・昔のネタには、イーブンの立ち位置にいる2人がやりあうものもあったけど、今のバナナマンは「幸せな隷属関係」って感じなので、もうそういうのは出てこないんだろうな。どんな台本だったとしても、もう2人が演じた時点で、なんとなーく力関係の流れを感じるものになるだろう。嫌でもなく全肯定するでもなく、興味深いなと思う。

・コントでよく描かれる男どうしのベッタリした関係、何ていうか、同じ女と「やってる」友達みたいな雰囲気って、今はフェミニズム的な文脈の単語で表現する言葉があるじゃないですか。そういうのも、設楽さんはどう思ってるんだろう。知ってるのかなあ。2022年のライブをすっかり忘れてたけど、どんなネタをやってたんだろうな。面白さの芯に、不謹慎さとか、下ネタとかがあるバナナマンはこの先どうなっていくんだろう。思うところあっても、やっぱり気になっちゃう、これからも追っかけちゃう。

この記事が参加している募集

#最近すきな動画

2,410件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?