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対面授業とオンライン授業①

総合大学で教育心理学と教育相談の授業を担当しています。
コロナ禍、大学の授業がオンラインとなり、今はリアルタイムでZOOMを使って授業です。先日は、授業の共同研究をさせていただいている中学校(付属)の先生の要請で、中2のZOOMでのホームルームと学年会(ZOOMで)にお邪魔しました。それらを通して、感じていることや考えたことを書き留めておきたいと思います。

PCの画面から伝わってくる”気持ち”

4月25日(土)第1回目の授業。リアルタイムと同じ8時50分スタート。「教室」は8時30分に開けておく。対面授業のときと同様、学生がひとり、またひとりと入室してくる。「おはよう〜 時間までマイクとカメラをオフにしてゆっくりしててね」(会いたかったよ〜)という気持ち全開に声をかける。いろんな表情が見えてくる。緊張も伝わってくる。(リアルと同じだ)と何か大発見をしたような心持ちになって、ワクワクしてくる。学生にも伝わっているかな〜 このワクワク… 8時50分(定刻)ほとんどの学生が入室、少し遅れて全員が揃う…この辺りもリアルと同じ。

中学2年生の教室も同じだった。担任の先生は、2年目の若くて可愛らしい女性(ごめんなさい^^;)。「ZOOMの操作に慣れてなくて…」と生徒にしきりに謝りながら進めていく。緊張している先生と見守っているような生徒の雰囲気が伝わってくる。なんだかとっても微笑ましい。新学期、クラス替えをしたばかり。クラスメイトともまだ数回しか顔を合わせてなくて、緊張が強いのか、ほとんどがカメラオフ。私は、昨年度、通年で社会科の授業にお邪魔していたので、この学年の生徒とは顔見知りである。時折、カメラをオンにして、手を振り、すぐにオフにする子がいる…この辺りもリアルと同じ。

教育と教科の本質を問うとき

学年会での先生方の話し合いはとても興味深かった。学校からは「何らかのツールを使ってでもできるだけ通常の授業に近づける!」という”圧力”がかかっているとのこと。すでに、教科単位でさまざまな検討がなされていて、検討を重ねるうちに「通常の授業に近づける」ということがどんなに無謀で、そして不可能かということに気づき、頭をかかえているといった状況。教員もZOOMでの会議をもつようなって、例えば、このZOOMを使って、通常通り6時間の時間割を組み、授業をすることになったらどんなことになるか、容易に想像がつくわけである。そこで、このツールをどう利用するかというところに話が向かう。

数学の先生が興味深い話をしてくださった。HP上に課題を上げ、日にちと時間を決めて、ZOOMで質問タイムを設けているとのこと。もちろん、質問しにやってくる生徒もいるわけだが、質問はないけどやってきて、そこで先生と質問をする子のやり取りをしている傍らにいるだけという子の存在があることに気づく。朝のHRとか週1回のHRとかもいいけど、誰でもきていいよ的な関わりがとってもいいなあ〜と思った。              

発言を求められたので、いくつかお話をさせていただいた。       ☆朝、集まって、生活のリズムを整えるきっかをつくるといいかもしれない。短時間、今日も1日元気でね〜くらいでよい。☆教材づくりは無理をせず、「既存のもの」もどんどん利用する。教材は「ポンコツ」でもいい。☆自分の教科で何を伝えるのか。制限があるからこそ、本質を問うチャンス。☆一番しなくてはならないのは、つながりをつくること。そして学習への動機づけとフォロー。…続く


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