【IRIS千葉】千葉県教委のポストに関する県教委の見解

(IRIS千葉ではnoteを利用していないため、IRISが代理で発信します。)

 IRIS千葉では、後述する千葉県教委教職員課のポストに関して質問状を提出しました。当初は懇談を申し入れましたが、教員採用試験の関係で懇談に応じることはできないため文書で応じるとのことでしたので、私たちも受け入れました。

 まず、当該のポストは次の内容です。

GW後半になりました。
千葉県では、福利厚生の充実や地の利を生かした趣味等の充実など、先生として働く中で、ワークライフバランスをしっかりとサポートできる体制が整っています。
子どもたちのために、私たちと一緒に先生として働いてみませんか。
https://x.com/kyousai_Chiba/status/1785913819224740182

 このポストに5月5日19時15分までに寄せられた多くのリプライや引用ポスト(ほぼ全てが県教委に批判的なもの)を集約して印刷し、県教委に郵送しました。その上で4つの質問をし、それぞれに回答を得ました。質問・回答・コメントの順に紹介します。

【質問1】
・当該ポストの目的および効果は何でしょうか。また、それらはどの程度達成されたと考えていますか。
【回答】
・本「Ⅹ(旧Twitter)」については、本県の教員採用選考に関する情報発信ツールとして、教員志願者を主な対象として設置しております。少なくとも情報を必要としている志願者にとって、有益性があるものと認識しております。

<コメント> 「少なくとも」とあるのは、おそらく現役教員からの批判が大きいことを受けての言葉でしょう。でも、現場から見て「全然そうじゃないよ」と思える情報を提供することが、志願者にとって本当に有益だと言えるのでしょうか。

【質問2】
・寄せられた意見を読むと、このポストは嘘ではないかとの指摘が目立ちますが、それについてどのように考えますか。
【回答】
・「体制」について述べておりますので、決して虚偽の内容を掲載したとの認識はございません。それを利用・活用するかは個人の判断によるものではありますが、一方で、現在も土日に部活動指導や平日の恒常的に長時間残業をされている方やその家族等にも負担がかかっている方がいらっしゃることも認識しているところです。

<コメント> 体制について述べているから虚偽ではないということは、裏を返すと、中身について言及した内容であれば虚偽にあたりうる、ということを事実上認めているようにも読めます。いくら体制が整っていても、実際に利用できなければ意味がありませんので、虚偽ではないにしても、極めてミスリーディングな内容です。

【質問3】
・福利厚生、地の利を生かした趣味等の充実、ワークライフバランスをしっかりとサポートできる体制、とありますが、それぞれの具体的な内容を、数値等を示しながら教えて下さい。
【回答】
・福利厚生については、例えば180日の療養休暇や育児短時間勤務、住宅手当の支給や宿泊・レジャー施設等での割引補助、地の利を生かした趣味等の充実については、千葉県ならではの都心へのアクセスの利便性や海や山里などの自然も身近であることなどを指します。
 先生方一人一人のワークライフバランスの充実を図っていただくため、千葉県としての体制や環境を伝えようとしたところです。

<コメント> ないよりはあったほうがいいものばかりですが、過酷な労働環境を忌避して教員になろうとしない層には響かない内容です。全ての学校に休憩室が設置されていて、休憩時間も確実に取得できるとか、部活動顧問を希望しない人はやらなくていいとか、労働環境の良さをアピールするような内容は書けないのでしょうか。ないから書けない、ということが逆に浮き彫りになっています。

【質問4】
・今後、千葉県教委としてどのような情報発信を行っていくか、方針をお聞かせください。
【回答】
・情報を受け取る方々にとって、迅速でわかりやすく、また正確な情報となるようこれからも努めてまいります。

<コメント> 正確さというのが、回答2にある意味での「虚偽ではない」ことを意味するのであれば、そんな正確さは要りません。誠実さを求めます。
 ひどい労働環境があるのなら、潔くその実態を認め、「私たちがいけなかった部分は反省しますので、これからは力を合わせて労働環境を良くしていきましょう」と呼びかけるべきです。事実を覆い隠し、騙すような投稿をして人を集めるべきではありません。

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