見出し画像

防災まちづくり大賞『よこしろ防災チャレンジ』の復活!!

北九州市小倉南区の横代校区では、
小学校、中学校の全学年9学年の生徒を対象にした
『よこしろ防災チャレンジ』という活動がずっと行われていました。

小中学校のご理解とご協力をベースに、保護者、地域の皆さん、各防災関係団体が、子ども達の方向へ気持ちを寄せながら協力して、実施しています。

この規模感や継続性、取組みの特徴などが評価され、
令和元年度には、全国での『日本防火・防災協会長賞』という防災まちづくり大賞を受賞しています。


しかし、
受賞直後の、令和2年度から状況が変わっていきます・・・・。
アレの波です。
集合型の各種イベントは中止。
先生と生徒以外は学校に入ることさえできません。

もうひとつの危機は、
土曜日授業の廃止です。

少し前は、1学期に1回は土曜日授業をやっていたり、
この前までは、1年に1回だったのが、
先生方の負担軽減もあるのでしょう。
土曜日授業は完全に無し。になりました。

毎年6月の第1土曜日あたりで実施してきたよこしろ防災チャレンジ、継続の危機です。


3年ぶりの『よこしろ防災チャレンジ』復活!!!

地域の皆さんの熱い想いに、
小中学校がお応えしていただきました。

10/1(土)AM
全学年の生徒参加のもと、3年ぶりに復活しました!!
(今日(月)が代休だそうです)


この取組みの面白い点は、
学年ごとにメニューが違うところです。

小1・2は中3のお兄ちゃん・お姉ちゃんに習いながらの防災グッズの工作。
小3は、サバイバル!でのテントの設営方法を学びます。

小4は、消防署などのご指導のもと搬送法や防火訓練など。

小6と中2は、混合でBousai運動会!
最初に開発したときは、北九大の村江先生とぼくで一緒に企画考案しました。
北九大MATE'sの皆さんが運営してくださいました。(写真が無くてスイマセン)

終了後のミーティングの様子

この小6と中2の組み合わせは、次年度になれば、中1・中3になって、中学校を支えていく学年になるという組み合わせになっています。(工夫されてる〜)

他のプログラムもそうですが、
上手に、年上の学年と年下の学年を組み合わせて、
コミュニケーションの構築や、年下の子のお世話をしていくことを促進されています。

そして、小5と中1のペアは、今回はぼくが担当させていただきました。
九州国際大学の皆さんにもバックアップしていただき、100人の生徒たちに『リアルHUG』を体験していただきました。

ちなみに、この学年のもう半分の生徒は、『ブラヨコシロ』という、地域のウォークラリーに出かけていて、まちのなかの防災施設や、断層の跡、浸水被害の起きた場所などを歩いて見て回っています。

リアルHUGの様子
中学生・小学生の混合チーム
全員を受入れた!

ちょこっとだけご紹介すると、
HUGは、全国的に実施されているのは『避難所運営ゲーム』ですが、
ぼくが実施しているのは「避難者受入れゲーム」です。
カードに避難者の情報がお題として書かれており、それを配置しながら行うシミュレーション型のゲームです。

そして、『リアル』というのは、横代小学校の体育館や校舎の図面を実際の縮尺にして使用している点です。
避難者一人分の最低限必要なスペースとカードの大きさを合わせています。

また、このご時世では、避難者どうしの『距離』をとる必要があります。
必ず、距離をとって受入れていったら、どれぐらいの人数が受入れることができるでしょう?
やってみましょう!!

そしてそして、『リアル』感が増すのは、どんな人がどんな順番で来るか分からないというところです。
中には「そこで終了」というカードもあり、
100人受入れる準備していたのに、10人で終わるということもあります。
災害対応は常に、時間の流れとの戦いでもあります。
結果論では語れません。

『避難所?』っていう、最初はポカンとした顔の小5・中1の皆さんでしたが、
まぁ!とりあえず、やってみて!正解はないから!!
ということで、とにかく実施してみました。

最初は、カードめくっても、先に進みません。
どうしたら良いんだろう・・・。
とりあえず、ここに置いてみるか・・・。

そんな感じで始めていきました。

10分後、様子を改めて見てみると、要領を得たのか、どんどんとお題を捌いていきます!!

2回実施しましたが
見違えるほど、災害対応力が向上しているのを感じました。
やってみることですね。
素晴らしい!!

耳を澄ましていると、生徒たちの優しい声が聞こえてきます。

ここは入口に近いから、お年寄りゾーンで。
子どもはじっとしてないかもしれないから、ここは子ども連れゾーンで。
校舎のあの部屋は使えるんじゃない?

なかには、
校舎のあの部屋が空いてるけど、普段使ってないからホコリが多いよ!ペット連れで、あの部屋はマズイかも。
など、こんな現場を知り、思いやりのある小学生の声もあったそうです。
九国大の藤澤君が教えてくれました。

とにかく、体験!
体感!!
やってみて、培われていくのでしょう。
最後に皆さんから感想を発表していただきました。

楽しかった、普段考えてないことを実施できた、いざというときは対応できるようにしたい。
など、とても嬉しい言葉をいただきました。


あ、もう1学年忘れていました。
中3は、福祉施設にて、介護の体験をしています。

このように、
学年ごとにメニューが違って、
学年が上がるごとに、そのメニューをクリアしていきます。

最初は、上の子たちに教えてもらっていたのに、中学生になるとお世話してあげる立場にもなります。

9年経って、全部一巡したときには、9つのメニューでの経験が培われます。

4学年限定の閉会式


学校だけでなく、地域や、ぼくたちのような外部の活動者も関わりながら組み上げていく『よこしろ防災チャレンジ』
3年ぶりに復活できて良かったです!!!

継続には課題が多いと思いますが、
しっかり続いていくことと思います。
今回、その力強さを感じました。


今日もご覧いただきありがとうございます。


<1年前の”今日”の記事★>

今日の話題と全く同じですね!!


いただいたサポートは、NPO法人好きっちゃ北九州の活動費に、大切に活用させていただきます!!