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避難メールが届いたときには市民センターで待ってますから!

昨夜、北九州市八幡東区の平野市民センターにて
『平野地区Bousai会議』を開催いたしました。

平成30年から、防災まちづくりを支援しており、昨年度に引き続き、この出水期に会議の場面を設けて、お招きいただきました。

この地区で、話し合ってつくってきた『平野地区防災計画』のことや、
地域の皆さんにより避難者を受入れる『避難所開設・運営事業』のことについての話題です。

こうした会議の場面に、毎年、お集りいただき、そしてお呼びいただき、お久しぶりの顔触れももちろん多く、また、初めまして、という方もおられます。

近頃の気象状況の解説に始まり、順に、これまで進めてきた防災まちづくりについて、ぼくから解説させていただきました。

まず、気象の状況について。

3日前、そして、この日の朝の、2度にわたって、
『避難情報』が発令されたばかりです。

発令のタイミングなどに疑問はありましたが、意識・関心が高まるきっかけになったのは間違いないと思います。

でも、実は、運が良かったという状況や、
予想だにしなかった雲のわき方など、
レーダーや気象衛星の画像をお見せしながら解説しました。

そして、全国各地で発生しているような豪雨に比べ、数字的にも低い降雨状況だったことも確認しました。

1時間100mmなんて降ったらどうなるんだろう・・・。
数字で比べると明確です。


まさに、この2度の発令においても、
避難所となる市民センターで、地域の皆さんが活躍しているんです!!

大雨災害時の、早めの避難情報において、市有施設などを指定して避難所が開設されますよね。
このまちでは、行政と連携した『避難所開設・運営事業』を実施しております。

区役所などから担当者が派遣されるんではなくて、
地域の皆さんの手により、避難所が開設され、地域の皆さんを自分達自身で受入れていくものです。

夜通しの運営や、早朝の開設にも、皆さんでご尽力されています。
16人の運営委員を定めており、皆さんでとりかかっているとのことでした。
とてもとても頭の下がる思いです。


このまちや、山からの斜面のあるまちで、水の流れや土砂災害に警戒が必要です。
でも、豪雨の最中は、動けない状態となってしまいます。

ずっと議論してきたのは
「いつ避難するの!?」ということです。

結論は明確で、『早めの避難』をしようということに。

では、早めの避難は、避難所となる市民センターの受入れは大丈夫なの?ということで、着実にひとつずつ詰めてきて、現在に至ります。

地域の皆さんの早めの避難で、安心をつくれる場所を、地域の皆さん自身によりつくっているということです。


そこで話題になったことは、
『避難情報のメールが届くでしょ?そのときには、私たちはここで待ってますから!!』
というものでした。

とても心強いメッセージです。
地域のなかで、声をかけあって、
「市民センターに行ったら、校区の人が待ってくれてるよ」とお話することができます。


犠牲者ゼロに向けた、防災まちづくりの要素を改めてお話させていただき、各町内などの進捗を確認します。

少しずつでも進んでいるところもあれば、
止まってしまっているところもあるでしょう。

なかなか一足飛びには行かないものなので、
少しずつ前に進めるしかありません。

そこで、ぼくから『地域の防災力の自己診断』というものを確認するように提案させていただきました。

配布資料のスクショ

それぞれの項目で、ひとつひとつ確認していただきました。
自己採点です。
自信をもって「できている」「決まっている」というのは、なかなかハードルが高いかもしれませんね。

こうして突き付けられたときに、振り返り、評価をしていただけたらと思いました。

自己診断する皆さま

また来年など、次にお会いするときは、ひとつでもふたつでも、
一歩でも二歩でも、前に進んでおいてくださいと、願いを込めてお話をさせていただきました。


最後に、皆さんの感想や、意見交換などを行いました。

それぞれに口を開いていただくと、
地域のことを想い、着実に前に進んできたことが分かります。

声をかけ、不安を聴き、悩みを共有し、
頭をかかえながらでも、このまちで犠牲者を出さないんだという思いをもって行動されていることを感じました。

また、昔ながらの地形や「水みち」が変化しているという課題から、以前のことを知る人たちで古地図を作っていこうというご提案もなされ、ますます、今後の展開が楽しみです。

会長をはじめとして、このまちの記憶を、きちんと伝えていくんだという、力強い信念を感じました。


このまちのなかで、
声をかけ合い、支え合い、見守り合い、
どんなことがあろうとも、絶対に犠牲者を出さない!というテーマを確認し、今年もBousai会議を実施することができました。

とても頼もしく、温かな地域です。
ぼくも、こうして、ふるさとに戻ってきたような気持ちになりました。



今日もご覧いただきありがとうございます。



<1年前の”今日”の記事★>

この季節ですね。
『懸ける思い』を学んでこれたのは大きな大きな財産です。
自分でも読み返したいです。



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