【ネタバレ有り感想】ガンダムSEED FREEDOMはファンの妄想を公式が具現化してくれた作品

 
SEED FREEDOMを見たのだが、ファンサービスのお祭り映画としてこの上なく素晴らしかった（個人的に好みではない部分も若干あったが）ので、とりあえず思うままにネタバレ満載の感想を書く（ほとんど箇条書きだから感想モドキか）。
 
 
テレビ版放映当時に子供だった自分の目にも、かなり投げっぱなしだと感じた最終回に対して、真摯にその後を描きつつも、ファンが見たいエンタメをこれでもかと詰め込んだ満点の作品だと心の底から思う。特にデスティニープランを止めたが、“本当にこれで良かったのか？”　という疑念にかられ、余裕がなくなり周囲の人間を信頼できなくなったキラを丁寧に描いていたのは本当に良かった。
 
俺はSEEDは好きだけど、destinyは好きではないという、よくいるタイプの人間である。Destinyが好きではない主な理由は終盤でのシンの扱い、SEED時代にはあった人間らしさが欠けたキラ、最終版まで心に迷いがあったアスランと、これまたテンプレな理由である。でも間違いなく、今般の劇場版はそういったありがちな理由でdestinyを好ましく思っていなかった人間ほど楽しめる、いや、“見たかった物語が見られる“という表現が一番適切だろう。よくよく考えれば、”好きではない”という感情も、”destinyは素材はよかったのに…”というやりきれない想いから生まれたものだ。今までいろいろなガンダムを見たが、面白さが分からない作品は”好きではない”とかではなく“つまらない”とか“どうでもいい“とかもっとストレートな感情が先に来る。しかし今回の映画は約20年越しのモヤモヤを完全に払拭してくれた映画でしたよ…
 
以下からは箇条書きで感想を書いていく（思うままに雑多に書いたのでべつに作中の時系列順ではないです）
 
・冒頭で早速ジャスティスのパイロットがシンだと明かすの、みんな予想していたとはいえ良いねぇ
そしてキラとシンの共闘を早速お披露目。ファンが見たかったもの早速見せてくれたよ
 
・速攻で後継機らしきものが映されたのは笑った。絶対あると思ってたけどさ笑
 
・なんかみんなの服のダサさがすごい気になる。まあそこがSEEDらしいんだけども。
 
・アスランの“ズゴック出る”には笑ってしまったwww。こんなカッコよさと笑いを両立したズゴックの発進シーンは今後のガンダム界では出ないだろう…
 
・アコードの洗脳能力については、物語上相当強引だと思いつつも、もうファンサお祭り映画だと思ってるから気にしないことにした。むしろこれぐらい強引にガンガン話を進めてくれた方が助かる。てかこのぐらいトンデモ能力ないとコンパス・ターミナル陣営に歯が立たないもんな。劇場版特有のポッと出の激強悪役いいぞ～
 
・苦戦するキラっていうのが本当新鮮　というか懐かしい　SEED時代を思い出す。　とはいえポット出の新キャラにボコボコにされるのは何か腹が立つぞ…　destinyでのAA陣営の無傷無双にも腹が立ったが、いざここまで瞬殺されるとなんか腹が立つぞ…　上で言ってたことと早速矛盾している…　我ながらなんと我儘なのだ。
 
・中盤の味方陣営が崩壊するシーンでは、一体いつアスランは助けに来るんだよ？とずっとヤキモキワクワクしてた。
 
・舞い降りる剣と同じアングルで撃たれるアークエンジェルの場面でココか？ここで来てくれるのか…？　こねーのかよ！！　　ってなってしまった笑　
 
・ヘルベルトとマーズがあっさり退場したのは最初びっくりしたけど、凄い言い方だが、ある程度味方サイドのネームドもやられないと緊張感が出ないから、退場したような印象で、逆にもう誰も味方サイドはやられないだろうなって感触があって冷静になってしまった。我ながらすげーひどい穿った見方だ…
 
・アグネスが撃たれた時にもう、”アスランだ！！！”と確信したけど、もう本当ズゴックは予想つかなくて変な笑みが溢れてしまった…　そして格闘戦がかっこよすぎた。　ズゴックすごい好きになっちゃった。
てか、この時みたいな変な笑みがついつい溢れてしまうようなファンサだらけだったなこの映画…
 
 
・キラが会議中にもウジウジしてるところ含めて、種死みたいなキラでは無く種時代の人間味のあるキラが描写されてて良かった（種死の時からそういう描写が普通にあったらすみません。子供の頃見てから見返してないので記憶があまりないのです…）
 
・序盤はシンの扱いが悪くてモヤモヤしてたけど、絶対後半活躍する布石だろと逆に安心感があった。シンって俺の中ではフリーダムも撃墜した英雄的な戦果のパイロットってイメージだから、アグネスとかいうポット出に嘗められているのも大分モヤモヤした。なんか俺、主人公格が新キャラに嘗められるとモヤモヤしてばっかだな…　なんやかんや種死という作品としては好きではないというとか言いつつも、キャラ単位とかでは思い入れがあったんだな…
 
・やっぱりライフリもイモジャも大破するよな〜　正直あんまり販促になるようなシーン無かったな…
特にイモジャは割を食った。
 
・イザークとディアッカがデュエルバスターなの良いゾォ　ブリッツの装備つかってるのも良し
 
・なんか物語上仕方ないとはいえ、ストフリ達が旧式扱いはちょっと悲しいね　テレビ版ではさんざん最高のコーディと言われたキラが失敗作と言われるのも…
ガノタの間では20年CE最強の機体だったんだよストフリは…　諸行無常だ。
そんなことを思いつつも、露骨に翼ばっかり損傷する様を見て、絶対これ新装備くっつくだろとワクワクしてしまった
 
・覚醒シンアスカのBGMとともに、案の定デスティニーで大活躍するシン、本当最高…！　やっとスパロボとかじゃなくて、公式アニメで大暴れするデスティニーが見れて本当最高だよ。無傷で相手を殲滅する様はまさにTV版の異種返しだな！
そしてラストで、議長の負の遺産を潰したかのようにシンがレクイエムを破壊するのが本当にエモい…！　エモいって簡単な言葉で片付けたくないんだけど、ボキャ貧だからいいや。
 
・赤いソードインパルスには驚かされた。　Spec2って書いてあったから改良されてるのか！
 
・マリューがミネルバの後継艦乗るのも熱いわマジで
 
 
・アスランもしかしてずっとズゴックなの？と思ってたけど、おもむろに身代わりになったあたりから、これ絶対中にジャスティスいるだろ…ってなってワクワクした。　案の定いた笑
そして再び格闘戦がかっこよすぎる。
 
ストフリに新装備届けた時、ミーティアかかったらめっちゃ熱くね？　と思ったら、やっぱりかかって感情が爆発した笑
 
 
でも正直ここからの無双は少しやりすぎというか、ちょっと冷めてしまった。
なんでもありというか、いくらファンサ映画でもちとなぁ…と。　最近の他作品のオカルト超パワー路線に負けないように無理やりスーパーロボット化させた感じが自分の好みではなかった。
額からのビームでネガ反転するのは、メチャクチャ出力強いんだというのが分かりやすく伝わって良い演出だったけどね。
 
 
・その後のステラのギャグの下りで上り切ったテンションが冷め切ってしまった…　ステラが精神攻撃から守ってくれるというのはすごい良い展開だったのだが、ギャグ調で消化してほしくなかったぞ…！
ここらへんだけが本当唯一にして最大のこの映画の合わなかった点。
 
 
でも、デスティニープランを止めたキラが、作中で自分の行いにもがき苦しみながらも戦う様は、TV版終了後に現実世界でさんざん後半の展開を叩かれたことに対する真摯なアンサーというように感じられた。素晴らしい作品だったよ。
 
 
 
 
映画を見た後は、大興奮冷めやらぬという感じだったけど、文章に起こしたら、すげー冷静になってきた。まあライブ感ありきのお祭り映画としてみたら本当に最高よな。　20年待った甲斐があったよ。
 フリーダム強奪事件も映像化してほしいと思いつつも、内容的にファウンデーションの面々が活躍するような話っぽいんだよな…
キラアスランシンが活躍してくれないと盛り上がらない～