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05. 高塚省吾

1930年生まれ。美人画・裸婦で絶大な人気を誇る画家です。

洋画家という解説を目にしますが、人物の輪郭を繊細な線で描くところは、日本画、木版画、浮世絵のようでもあります。

画の中の女性はとても自然で、そのままワンピースや洋服に身を包んで、街中やリゾートを歩いていそうに見えます。また、その表情に、媚態はなく、笑顔もありません。どこか遠くを見る視線には知性や聡明さが感じられ、自分の内側を内観しているかのようにも見えます。

20世紀以降、欧米では、女性の裸婦画を美しいと見るのは、男の視線であって、女性の鑑賞者であっても男性の視線を内在化したものとみなされているようですが、

この人の画を見ると、ほんとうにそうなんだろうかと、疑わざるを得ません。

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高塚省吾「夜明けに貝を拾う」


こんな自然な眼差しで、すべての年齢の人を見ることができたらと思います。


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