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座談会 「社会からPPAP をなくすには?」Part4 ~より良い方式のまとめ~

小特集「さようなら,意味のない暗号化ZIP添付メール」より

崎村夏彦(NAT コンサルティング)
大泰司章(PPAP 総研)
楠 正憲(国際大学Glocom) 
上原哲太郎(立命館大学)

背景はこちらの記事をご参照ください.

Part3に続いて.

より良い方式のまとめ

崎村:大体,出揃いました.議論に出た「より良い方式」をまとめますと,まず第1 に,できるだけ通常のメールを使うのはやめる.通常の業務は汎用メールクライアントを使うのではなく,CRM,EDI(Electronic Data Interchange),電子契約システムなどの業務システムを使って行う.これらがSMTP を使う場合にはTLS を強制する.
 非定形のコミュニケーションは,お互いに認証されているSlackやTeamsなどの「ビジネスチャット」を使う.ファイルはこの上で送るか,「認証連携ファイルアクセス制御」の効いているクラウドストレージを使う.そんなところでしょうか.
:この辺に落ち着く気しかしないですね.

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(「情報処理」2020年7月号掲載)

■崎村夏彦(正会員) nat@nat.consulting
 本会SC 27/WG 5 主査.OpenID Foundation 理事長.ディジタル・アイデンティティとプライバシに関する国際標準化が専門.著した規格にOpenID Connect, JWS, JWT など.

■大泰司章 otaishi@gmail.com
 三菱電機,日本電子計算,JIPDEC を経て,PPAP 総研設立.電子契約,電子署名,メールやWeb のなりすまし対策を普及.PPAP やハンコ等の非効率な取引慣行を変えて,真の働き方改革を目指すIT コンサルとして活動中.

■楠 正憲(正会員) masanork@gmail.com
 マイクロソフト,ヤフーなどを経て2017 年からJapan Digital Design CTO.内閣官房 政府CIO 補佐官としてマイナンバー制度を支える情報システム等の構築に従事.

■上原哲太郎(正会員) t-uehara@fc.ritsumei.ac.jp
 和歌山大学,京都大学,総務省を経て2013 年より立命館大学情報理工学部教授.専門はサイバーセキュリティ,システム管理,ディジタル・フォレンジック.入力しにくいだけのExcel 帳票や無駄な押印の撲滅にも興味を持つ.

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