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2023年2月号の見どころ(Vol.64, No.2)

暦の上でも2023年となりました.本年もよろしくお願いします.本会では毎月15日に発行であり,1月15日発行号は早くも2月号.1月号から変更となった会誌の表紙はいかがでしたか?

先月の編集長noteではノミネート作品をご紹介しましたが,編集委員会ではVol.64でしかできないこのデザインを今回の表紙として選定させていただきました.「000000」から始まって「111111」まで並んでいる表紙.「『111111』は63では?」という声も聞こえてきましたが,情報の分野ではみなさまご存じの通り,0からのスタートですので「111111」が64個目の数字となるわけですね.みなさまからのたくさんのご応募ありがとうございました.1年間こちらの表紙をよろしくお願いします.

さて,今号はというと世間を賑わせている「AI」に着目した記事が盛りだくさんです.

まず,特別解説「画像生成AIは電子ウキヨエの夢を見るか?」では,テキストから画像生成するAIを,プロ作家がオンライン小説の現場でどのように活用しているかについて,具体例を交えてレポートしていただきました.会誌noteでは一足早く10月に公開しておりまして,すでに多くの方に読んでいただいております.まだ目を通していない方は是非お楽しみください.

特集「人の感情を理解し,人に寄り添うAI」では,感情を理解し,人に寄り添うAI技術に目を向け,「音声感情認識の動向: 研究から実用化まで」「ソーシャルメディアにおける心理・情動分析の方法論」「感情推定技術を活用した提案型注文システム─ AI によるオススメ提案─」「人の感情を“見える化”する─心拍変動解析による感情分析─」「身体動作から感情を読み取る─動作ユニット AI の構築に向けて─」の5つの記事の構成となっています.人の感情は頭や肩の動かし方,視線そして声の音量などさまざまな人の動作から判断できます.それらを解析,活用する技術について,具体的な活用事例とともにわかりやすく解説されています.

IT紀行~研究会行脚編」では,自然言語処理研究会におじゃまさせていただきました.自然言語処理研究会でもAIを使った研究も多く,また上記で紹介した画像生成AIにも自然言語処理が使われていますね.このコーナーでは研究会を取材させていただき,会誌で紹介することで会員のみなさまにとって研究会を身近に感じていただけたらと思います.気になる研究会や取材してもらいたい研究会があれば,事務局へのご連絡またはハッシュタグ「#IT紀行」 などでお待ちしております.

さて,週末は共通テストだった方も多いのではないでしょうか.教育コーナー「ぺた語義」の「令和7年度大学入学共通テスト『情報I』の実施に向けて ~問題作成方針に関する検討の方向性と試作問題~」では,これまでの公表内容の整理とともに問題作成方針を含む試作問題が掲載されています.これから勉強に励む中高生のみなさんやご指導に当たられる先生方はもちろん,情報分野を勉強してこなかったけれども興味があるみなさまにも是非ご覧いただきたい内容です.「共通テスト」は基礎力の確認でもあります.高校生がどのような問題を理解して大学に入学してくるのか,ぜひ1度くらいは問題に目を通してみてはいかがでしょうか.

そのほか,連載「5分で分かる!? 有名論文ナナメ読み」「ビブリオ・トーク」、デジタルプラクティスコーナーでは「コロナ禍後も見据えたオンラインコミュニケーション環境の活用と課題」など盛りだくさんです.2月号もお楽しみください.読者の声もTwitter, SNS等でお寄せいただければ幸いです.