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【投資信託】分配金0の投資信託|そのメリット・デメリットとは?

投資信託で貰える分配金とは?

昨今の投資ブームの中でも人気の「投資信託」。資産運用のプロに資金を預け、実際の運用も任せられる為、投資初心者の方でも始めやすいのが特長です。

投資信託では、運用で純資産が増えると基準価格が上昇し、その上昇分が利益となります。その利益の一部または全部を投資家の保有口数に応じて還元する仕組みが「分配金」です。分配金は毎月や半年、一年ごとなど定期的に受け取ることができ、「収益」としての実感も得やすいので投資信託を購入する楽しみの一つといえます。分配金でちょっと贅沢な食事をしたり、自分や大切な人へのプレゼントを購入したりといった方も多いのではないでしょうか?

ただ、投資信託の銘柄の中には一定期間ごとに分配金が支払われる「分配金あり」タイプのものと、利益を分配金として支払わず再投資する「分配金なし」のタイプがあります。

定期的な収入に期待して投資信託を購入したのに、「分配金の支払いがない!」といったことにならないよう、銘柄を選ぶ際は注意して確認しましょう。

「分配金なし」タイプのメリットとは?

定期的な利益の還元がない「分配金なし」タイプですがメリットも当然あります。それは「運用益をそのまま運用資産として投資を続けることによる複利効果」です。
運用することで出た利益をそのまま再投資することを「分配金再投資」といいます。この分配金再投資を行うと当然運用資金が増えます。運用資金が増えることで、より一層大きな利益を獲得できる可能性が高くなります。分配金(利益)がさらに利益を生む、いわゆる「複利効果」を活かして、グングン基準価格の上昇を狙います。

また、運用益を分配金として支払わず直接分配金再投資を行うことによるメリットはもう一つあります。それは「再投資資金を少しでも多く確保できる」ことです。

「分配金あり」タイプの場合、支払われた分配金は「投資信託の利益」となり、利益額の20.315%の税金が課されます。(※正確には利益から購入・売却/解約にかかった諸費用を差し引きます。)
つまり、「分配金あり」タイプで分配金再投資をしようとした場合、追加できる再投資額は「分配金の額の約80%」ということになります。せっかく再投資するのであれば、少しでも多くの金額を投資資金に回したいですよね?
そこで「分配金なし」タイプでは、利益を一定期間ごとに分配金として還元するのではなく、再投資のための運用資金を増やし、より一層大きな利益を獲得できる可能性を高めているのです。

このように、「分配金再投資」による「複利効果」が期待できるという点が「分配金なし」タイプのメリットだといえます。

「分配金なし」タイプのデメリットとは?

「分配金なし」タイプでは、利益を還元せずそのまま再投資に回すことで運用益をさらに大きくする「複利効果」がメリットとお伝えしてきました。ただ、デメリットもあります。

それは、分配金の支払いがない為、「利益確保」のタイミングは売却もしくは解約時のみとなることです。また、売却もしくは解約した時の基準価格が購入時の基準価格を下回っている場合、過去に運用益が出ていたとしても、当然それらを得ることはできません。その点分配金ありのタイプでは、獲得できた分配金を再投資に回さずストックした場合、「利益確保」することができます。もし運用実績が悪化し、その後分配金が支払われなかったり、基準価格が下落してもそれまでに獲得できた分配金は「利益」として獲得できます。

もし分配金を使ってちょっとした贅沢やお小遣いの足しにしたいとお考えの場合は、「分配金なし」タイプよりも「分配金あり」タイプの方が投資スタイルに合った運用が可能です。

自分の投資スタイルに合わせて選びましょう

分配金の「あり」「なし」は、投資される方の好みや資産を増やす方法に対する考え方により分かれてきます。これまでにも書いてきた通り、資産を大きく増やしたい方にとっては「分配金なし」タイプが、お小遣いの足しにしたいとお考えの方にとっては「分配金あり」タイプがオススメです。

ただ、「分配金あり・なし」どちらのタイプにしても、肝心なのは「選んだ銘柄の運用利益が出ていること」です。運用利益が出ていなければ、当然分配金の支払いもありませんし、基準価格も下がってしまいます。

投資信託は自身の大切な資産を預けファンドに運用してもらい、資産を増やしていくことが第一の目的です。自分の大切な資産を預けても大丈夫な銘柄なのか、まずよく見極めた上で「運用中に分配金による利益を確保したい」のか、「長期的な運用を見据え複利効果を活かしたい」のか、ご自身の好みに合わせて選ばれるといいと思います。

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