2022年慶応文学部日本史論述答案例

大問Ⅳ問10
 設問要求…史料ホの内容と関わる時期における政治形態と経済的基盤を
      説明する
   条件…100字

院政の政治形態と経済的基盤を説明すればよい。清水書院『日本史B』P52を参考に作問したのではないかと思われる。あくまで太政官に院の影響が強く及んだのであり、院庁が政治の中心ではないので、注意したい。

答案例
 院政では、皇位継承の決定権を持つ天皇家家長が専制的な権力を持ち、治天の君や側近である院近臣の意向が太政官の政務に大きな影響を与え、院宣や院庁下文が重視された。院政は荘園や知行国を主な経済的基盤とした。(100字)


大問Ⅴ問6
設問要求…富岡製糸場を設立した政府の狙い
  条件…120字
「殖産興業政策の一環」として、「先進技術の導入→産業の近代化」として官営模範工場の設立を書いた後、富岡製糸場の具体的な設立の狙いを書けばよい。工女の育成は書けるが、生糸の品質改善は実教『日本史B』を使用していないと、書けないのかもしれない。実教『日本史B』P232を明らかに参考にしたと思われる出題。

答案例
 政府は殖産興業政策を採用し、外国資本の参入を可能な限り防ぎつつ、欧米諸国から先進技術の導入をはかることで、産業の近代化を実現するため、官営模範工場を設立した。富岡製糸場の設立は生糸の品質改善によるさらなる輸出増と模範工女の育成を目的とした。(120字)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?