2022年一橋大日本史第3問答案例

1第2次人民戦線事件。大内兵衛ら学者のグループがコミンテルンの呼びかけに応じて、人民戦線の結成をはかったとして検挙された。2当時、天皇の統治の正統性と永遠性を主張する皇国史観に基づく歴史教育が学校で展開されており、津田左右吉が著書『神代史の研究』などにおいて、実証主義史学の観点から記紀神話の史実性を否定したことが問題視された。3善の研究。4陸軍内部では、北一輝の国家改造論を信奉する青年将校を中心に、直接行動によって既成の支配層を排除して天皇親政の実現を目指す皇道派と、これに対抗して、永田鉄山ら中堅幕僚層を中心に革新官僚や政・財界とも連携しながら、軍部の統制の下、総力戦に向けた国家改造を実現しようとする統制派との間の対立が激化した。皇道派青年将校たちが起こした二・二六事件は昭和天皇の意向もあり、反乱軍として鎮圧され、これをきっかけに、統制派は皇道派を一掃して、陸軍内における主導権をにぎった。(400字)

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