2019年一橋大日本史第3問答案例

1帝国議会は衆議院と貴族院の二院制で、衆議院で公選制が採られた。しかし、衆議院議員の選挙資格は税額と性別制限があり、選挙権は男性にのみ与えられた。また、両院の権限は対等で非公選の貴族院が衆議院の意向を制限し、緊急勅令など議会が関与できない天皇大権が存在するなど、衆議院の権限は制約されていた。戦後、GHQの占領政策により、女性にも選挙権が与えられた。また、日本国憲法において、天皇は象徴と位置付けられて政治権力を失い、国会はいずれも公選制の衆議院と参議院の二院からなり、国権の最高機関と位置付けられた。2治安維持法などの弾圧法令や特別高等警察の廃止、政治犯の釈放、天皇制批判の自由を指示し、反対する東久邇宮稔彦内閣は総辞職した。3敗戦後、日本の国内外で昭和天皇の戦争責任を問う声や退位を求める意見が相次いでおり、GHQと日本政府は天皇の戦争責任を回避し、天皇制継続に向けた環境を整える必要があった。(399字)

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