2001年一橋大日本史第3問答案例

1GHQは政府の改正案が明治憲法と同様に天皇の統治権を認めている点に不満を持った。国際世論において昭和天皇の戦争責任を問う声が高まっていることや占領政策の最高決定機関である極東委員会の活動本格化が迫っていることを受け、GHQは自らの主導権を確保するため、憲法草案を作成し、政府に提示した。2冷戦が東アジアに波及して、朝鮮半島が大韓民国と朝鮮民主主義人民共和国が成立して南北分断が固定化し、中国大陸における国共内戦が共産党優位に傾くなど、東アジアにおいて東側陣営が強大化した。これを受け、GHQは日本の民主化よりも西側陣営に組み込む方針に転換し、朝鮮戦争発生後、日本政府に警察予備隊設立を命じ、再軍備を促した。3衆議院議員選挙法が改正され、女性参政権が実現した。民法が改正され、戸主の家族への支配権を否定し、財産の均等相続、婚姻・家族関係における男性優位の規定を廃止して、男女同権の家族制度を定めた。(399字)

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