2015年東京外大日本史400字論述答案例

1920年代、日米の経済関係が良好なことを背景に、ワシントン会議で九カ国条約が締結され、日本はアメリカの主張する中国の領土保全などを受け入れ、その後、両国は協調関係で推移した。1930年代前半、満州事変が発生すると、日本の軍事行動をアメリカは認めず、日米関係は悪化する一方、イギリスが世界恐慌を背景にブロック経済圏を形成する中、日本は対米経済依存度を高めた。1930年代後半、日中戦争が勃発し、日本が東亜新秩序の形成を発表すると、ワシントン体制への挑戦と受け止めたアメリカは日米通商航海条約を破棄し、関係悪化に拍車がかかった。1940年代に入り、日本は条約失効による物資不足の解消と援蔣ルートの遮断による日中戦争の解決を目的として、東南アジアへの進出を企図し、2度に渡り仏印に進駐した。これに対し、アメリカは屑鉄・石油の対日禁輸を行い、関係悪化を背景に行われた日米交渉は妥協点を見出せず、交渉は決裂し、太平洋戦争が始まった。(400字)

太字は指定語句

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?