2011年阪大日本史第1問答案例
律令政府は東北地方に住む人々を蝦夷と呼び、異民族扱いした。飛鳥時代、孝徳朝では越後に渟足・磐舟柵を設け、蝦夷支配の根拠地とし、斉明朝は阿倍比羅夫を秋田・津軽地方まで派遣した。奈良時代に入り、日本海側に出羽国を設置し、太平洋側に陸奥国府として多賀城を築き、鎮守府を置いて、東北経営の拠点とした。光仁朝に伊治呰麻呂の乱が起こるなど蝦夷の抵抗が激しくなり、桓武朝は征夷大将軍の坂上田村麻呂を派遣して、蝦夷を征討し、北上川中流に胆沢城を築き、多賀城から鎮守府を移したが、徳政相論で蝦夷征討の中止を決定した。(249字)