2001年一橋大日本史第1問答案例

1国訴。国訴は問屋商人の販売・流通独占に対する反発から生じ、綿や菜種の自由な売買を求めて起こした合法的な訴願運動。幕府が問屋商人の仲間を株仲間として積極的に公認したこと、商品作物の栽培が盛んになり、畿内を中心に木綿・菜種などを原料とする手工業生産が発展したことが背景。商業的農業の進展により、地域市場が形成・発展し、在郷商人らを中心とする人々の交流が活発となる中で、幕領や藩などを越えた村々のつながりが構築されていた。同時に百姓の階層分化が進み、村の共同体秩序に動揺が生じる中、村役人層を中心に広域な自治組織を結成し、対応する動きも見られた。2世直し一揆。従来の一揆が年貢減免など幕藩領主の統治を前提に仁政を求めたのに対し、世直し一揆は社会変革を求めるものであった。また、世直し一揆は従来の一揆とは異なり、武器を持ち、盗みや打ちこわしなどを行った。3二宮尊徳。領主の収奪を制限し、勤勉と倹約を説いた。(400字)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?