2020年一橋大日本史第3問答案例

1衆議院は公選制であり、国民の代表で構成されたのに対し、貴族院は皇族や華族、勅任議員から構成され、衆議院は貴族院に対し、予算先議権を有した。2議会に予算案と法律案の審議・承認の権限が与えられた。3国家総動員法制定により、政府は議会の同意を必要としない勅令による権限行使が可能となり、議会の立法権は形骸化した。4第2次世界大戦におけるドイツ有利の戦況を背景に、新体制運動が近衛文麿を中心に展開され、大政翼賛会は強力な戦争指導体制を担う政党として、成立が目指された。しかし、同会成立に合わせ、従来の政党が解散したことで生じた一国一党の状況が天皇主権を定めた憲法に違反すると批判されたため、大政翼賛会は政党ではなく、隣組などを下部組織とする官製の上意下達機関に留まり、戦時下の国民動員に役割を果たした。5政党間の争いではなく、政府が支援する推薦候補と非推薦候補との間の争いとなり、推薦候補が多数、当選した。(400字)

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