2013年一橋大日本史第2問答案例

田中の答案例①
1日露戦争。軍事費が大幅に増え、歳出が国家予算を大幅に上回ったため、不足分を補う目的で臨時増税を行い、国内外で公債を募集した。2幸徳秋水。堺利彦。3加藤高明。第1次世界大戦。青島。4日本は東アジアや太平洋方面に勢力を拡大し、国際社会における地位を高める目的で第1次世界大戦に参戦し、ドイツ領山東省や赤道以北の南洋諸島を軍事占領した。その後、中華民国の袁世凱政権に対し、二十一カ条の要求を突きつけ、山東省の旧ドイツ権益の継承や南満州権益の強化など、要求の大部分を強引に認めさせた。戦後、日本は山東省の旧ドイツ権益の継承と赤道以北の南洋諸島の委任統治をヴェルサイユ条約で認められ、国際連盟の常任理事国となって、国際社会で米英に次ぐ地位を獲得した。一方、二十一カ条の要求受け入れを国恥と中国国民は認識し、日貨排斥運動など排日の機運が高まるとともに、日本の露骨な権益獲得の動きに対し、英米は警戒感を強めた。(399字)


田中の答案例②…ワシントン体制有、山東問題解決なし
1日露戦争。軍事費が大幅に増え、歳出が国家予算を大幅に上回ったため、不足分を補う目的で臨時増税を行い、国内外で公債を募集した。2幸徳秋水。堺利彦。3加藤高明。第1次世界大戦。青島。4日本は東アジアや太平洋方面に勢力を拡大し、国際社会における地位を高める目的で第1次世界大戦に参戦し、ドイツ領山東省や赤道以北の南洋諸島を軍事占領した。その後、中華民国の袁世凱政権に対し、二十一カ条の要求を突きつけ、山東省の旧ドイツ権益の継承や南満州権益の強化など、要求の大部分を強引に認めさせた。戦後、日本は山東省の旧ドイツ権益の継承と赤道以北の南洋諸島の委任統治をヴェルサイユ条約で認められ、国際連盟の常任理事国となって、国際社会で米英に次ぐ地位を獲得し、ワシントン体制下においても、米英とともに主導的な地位を占めた。一方、二十一カ条の要求の受け入れを国恥と中国国民は認識し、日貨排斥運動など排日の機運が高まった。(399字)


田中の答案例③…山東問題解決まで
1日露戦争。軍事費が大幅に増え、歳出が国家予算を大幅に上回ったため、不足分を補う目的で臨時増税を行い、国内外で公債を募集した。2幸徳秋水。堺利彦。3加藤高明。第1次世界大戦。青島。4日本は東アジアや太平洋方面に勢力を拡大し、国際社会における地位を高める目的で第1次世界大戦に参戦し、ドイツ領山東省や赤道以北の南洋諸島を軍事占領した。その後、中華民国に対し、二十一カ条の要求を突きつけ、山東省の旧ドイツ権益の継承を強引に認めさせた。戦後、日本は山東省の旧ドイツ権益の継承と赤道以北の南洋諸島の委任統治をヴェルサイユ条約で認められ、国際連盟の常任理事国となり、国際社会で米英に次ぐ地位を獲得した。一方、二十一カ条の要求受け入れ・山東省の日本継承に対する反発から、中国で日貨排斥運動が展開され、中国がヴェルサイユ条約調印を拒否したため、ワシントン会議の際、日本は山東省の返還を中国に約束し、その後返還した。(400字)

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