2007年慶応文学部日本史論述答案例

大問Ⅳ問6
「承久の乱後、後鳥羽上皇方についた貴族・武士の所領を没収した幕府は戦功のあった御家人たちを地頭に任命し、朝廷の監視・西国御家人の統括のため、六波羅探題を設置した。」(80字)

太字は指定語句


大問Ⅴ問5
答案例①
「キリスト教禁止を徹底する目的で法令を出した後、幕府は1635年に日本人の海外渡航および帰国を全面禁止とし、中国船の来航を長崎に制限した。その後、1637~38年の島原・天草一揆を受けて、幕府は1639年にポルトガル船を来航禁止とし、1641年にオランダ商館を平戸から長崎出島に移した。」(129字)

答案例②
「禁教を徹底し、貿易利益を幕府が独占する目的で法令を出した後、幕府は1635年に日本人の海外渡航および帰国を全面禁止とし、中国船の来航を長崎に制限した。その後、島原・天草一揆を受け、幕府は1639年にポルトガル船を来航禁止とし、1641年にオランダ商館を平戸から長崎出島に移した。」(130字)

 法令発令の目的としては、キリスト教の徹底だけで構わない。答案例②は山川『詳説日本史』の記述に準拠したものだが、研究者の間では否定されている。

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