2015年阪大日本史第2問答案例

答案例①…鎌倉時代までで止める
 分割相続による所領の細分化や貨幣経済の浸透に加え、元寇の軍役に対する恩賞が不十分だったことを受け、御家人たちの窮乏化が顕著となった。幕府は永仁の徳政令を発令し、御家人が売却した所領の無償取戻しにより、窮乏化する御家人を救済しようとしたが、救済は実現しなかった。御家人の窮乏化が進む中で、武家の相続方法が分割相続から単独相続に切り替わっていくことにより、惣領を中心とする血縁の結合が崩れ、庶子家が惣領の家臣として従属する形をとるようになった。(220字)

答案例②…南北朝期まで書く
 分割相続による所領の細分化や貨幣経済の浸透に加え、元寇の軍役に対する恩賞が不十分だったことを受け、御家人たちの窮乏化が顕著となった。幕府は永仁の徳政令を発令し、御家人が売却した所領の無償取戻しにより、窮乏化する御家人を救済しようとしたが、救済は実現しなかった。御家人の窮乏化が進む中で、武家の相続方法が分割相続から単独相続に切り替わっていくことにより、惣領をめぐる一族間の分裂と対立につながり、惣領を中心とする血縁の結合が崩れ、地縁的結合へと変化していった。(229字)

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