2018年一橋大日本史第1問答案例

1強訴。17世紀当初、中世以来の土豪層が村の中心であったが、17世紀を通じて新田開発が行われた結果、小作農や有力な本百姓の隷属民たちが田畑の所持・耕作権を確保して自立したことで、徐々に小農を中心とする比較的均質な階層で構成される村が増加し、村の運営に小農が参加するようになった。2国訴。国訴は畿内を中心に大坂の株仲間などの特権商人による流通独占に反発し、菜種・綿・金肥などの自由な流通を求めて行った合法的な訴願運動のこと。商品作物の生産と流通の発展を背景に、従来の領主の支配領域を超え、村役人層を中心に村々が一郡・一国規模で連合し、運動を展開した。3村請制の下、領主から村単位で賦課された年貢・諸役は村役人がまとめて納入したため、村役人による不正が生じた場合に村人が村役人を追及し、村方騒動が発生した。また、村役人による不正が生じない公正な村の運営や小作料の減免などを争点に村方騒動が起こることもあった。(400字)

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