新潟大日本史2020年答案例
大問1…仏像の図版A~Dに関して
問1 D→A→C→B
配列問題…図版A~Dを古いものから年代順に並びかえる
A:興福寺仏頭(山川『詳説日本史』P40) →白鳳文化
B:平等院鳳凰堂阿弥陀如来像(山川『詳説日本史』「国宝をみる」Ⅲページ)→国風文化
C:興福寺阿修羅像(山川『詳説日本史』P58) →天平文化
D:法隆寺金堂釈迦三尊像(山川『詳説日本史』P37) →飛鳥文化
問2 白鳳文化 問3 京都府 問4 定朝
問5 答案例① 原型の上に麻布を幾重にも漆で塗り固め、あとで原型を抜き取る乾漆像の技法。(36字)
答案例② 粘土や木で原型をつくり、その上に麻布をはり、漆をもりあげて仕上げる乾漆像の技法。(40字)
問6 厩戸皇子
問7
答案例①
飛鳥文化は7世紀前半に展開した初の仏教文化であり、渡来人の活躍を背景に百済や高句麗、中国南北朝時代の影響を多く受けた。(59字)
答案例②
7世紀前半に展開した初の仏教文化で、蘇我氏や王族、渡来人を担い手とし、百済や高句麗、中国南北朝時代の影響を多く受けた。(59字)
大問2 文章A…9世紀における藤原北家の台頭 文章B…足利義満期の室町幕府
問1 文章A→ア:承和 イ:清和 ウ:応天門 エ:(藤原)基経
文章B→オ:足利義持 カ:太政大臣 キ:御料所
問2 答案例①…令外官で、天皇の命令を速やかに太政官組織に伝える秘書官長。(29字)
答案例②…天皇の命令を太政官組織に伝えるために設けられた令外官。(27字)
問3 橘逸勢or伴健岑(橘氏or伴氏)
用語記述…承和の変で退けられた有力氏族の氏名(氏名が「うじな」の場合、カッコ内も正解となる)
問4 奉公衆
問5
答案例① 室町幕府が京都の土倉や酒屋などの高利貸しに賦課した税のこと。(30字)
答案例② 室町幕府が京都の土倉や酒屋を保護するかわりに賦課した役銭。(29字)
大問3…戦国~江戸時代の社会経済史
問1 ア:農業 イ:太閤検地 ウ:銀貨 エ:金肥 オ:酒 カ:絹織物
問2 300歩
問3 農村で階層分化が生じ、豪農と貧農の間で村の運営や小作料をめぐる対立が生まれた。(39字)
問4 綿花(木綿)
問5 労働者を工場に集め、分業と協業により、手工業生産を行う形態。(30字)
大問4…400字論述
設問要求…1939年の第2次世界大戦の開始から1941年の対米英開戦までの国際情勢の変化と日本の対外政策
条件…ドイツ・仏印進駐・マレー半島・東条英機・日中戦争・近衛文麿
…400字以内
問いの型…推移・変遷
答案例①
1939年9月に第2次世界大戦が始まると日本は不介入方針をとったが、ドイツが優勢となると、日中戦争の遂行に必要な資源の確保や援蔣ルート遮断を目的として、南進論が高まり、1940年9月に成立した第2次近衛文麿内閣は北部仏印進駐を行うとともに、日独伊三国同盟を締結した。これに対し、アメリカは屑鉄の対日禁輸措置をとり、日本への経済制裁を本格化させた。日本は日米の衝突を避けるため、日米交渉を進める一方、日ソ中立条約を締結し、南進の際の北方の安全を確保するとともに、ソ連との提携強化により、日米関係の調整を図った。独ソ戦開始を契機として、1941年7月に日本が南部仏印進駐を行うと、アメリカは石油の対日禁輸措置をとった。この後、日米交渉は不調で近衛内閣は総辞職し、後継の東条英機内閣が交渉を継続するもハル・ノートを最後通牒とみなした日本は対米英開戦を決定し、1941年12月に陸軍がマレー半島に上陸し、海軍がハワイ真珠湾を攻撃した。(400字)
太字は指定語句。
国際情勢の変化→対外政策の順で記述していけばよい。