新司法試験純粋未修から一発合格への道~第6話 授業の開始前と終了後の10分間に行うべきこと~

ロースクールの授業の前後に何をすべきか

スポーツでは、練習や試合の前には準備運動をして、終わったらストレッチやマッサージをしますよね。勉強も、授業の前後にやるべきことがあります。

授業の前10分間に行うこと→脳を整える

授業の前10分間に行うべきことは一つしかありません。それは、脳を整えることです。
皆さんはすでに膨大な量の予習をしてきて、多少脳が疲れていたり、ちょっと混乱しているかも知れません。
しかしもう授業は開始目前です。少しでも脳を休めて、授業に臨む前に雑念を取り除いたり、深呼吸をしたり、心を落ち着けたりする時間を確保しましょう。雑念に満ちた状態で授業を聴いても学習効果は低いです。

絶対やっていけないのはおしゃべり

しかし法科大学院では、多くの学生が授業間に友人同士でペチャクチャおしゃべりをしていたりします。勉強に関するおしゃべりなら有益かと誤解している人が多いのですが、授業前に友人とペチャクチャすることで新司法試験に合格できるなら大したもんです。ちなみに私の同級生でそういう人たちは全員落ちました
大事な授業の前に脳のエネルギーを無駄にできるような、リソース管理のいい加減な人が司法試験に受かるわけがないのです。

授業後にすること→沈思黙考

授業後にすることは、その授業でわからなかったことを先生に質問する・・・ことではありません。
授業とは、予習してきた内容の確認と、その理解を深める場であり、授業で突然、想定外に理解不能な事項が発生することは絶対にありません。授業でわからないことが出てきてしまうということは、単に予習をしていないということです。

授業終了後10分間、行うべきことは沈思黙考です。
授業で教わった重要項目をひたすら脳の中で反芻し、できれば口に出して音声化し、記憶への定着を試みるのです。ついでに、授業内容の理解度の確認もできます。
授業後10分間はまさに記憶定着のためのゴールデンタイムのひとつなのです。

予習段階でも復習段階でもわからないことがあれば、別途オフィスアワーにでも相談に行けばいいのであって、貴重な記憶定着タイムを無駄にするほどのことではありません。この10分間の間に授業内容を反芻すれば理解に至ることも多いです。
また、その10分間が再び脳を整える時間にもなります。
記憶する作業を習慣化することの重要性を忘れてはいけません。

授業後に絶対やってはいけないこと

それはすぐに帰宅したり、次の授業の準備を始めたり、気持ちが切り替わることをしてしまうことです。
これは、せっかく苦労して聴いた授業でも、脳が「重要な情報でない」と認識して記憶領域に入れる対象から外してしまいます。本当に必要な情報なら、もっと違う行動に出ているはずだ、とあなたの脳は判断します。

最悪なのは友人と関係ないことをペチャクチャおしゃべりすることです。「さっきの授業はその程度の情報だよ」と、あなたが脳に指示していることになります。

では友人と授業内容について議論するのはどうでしょう。
私は反対です。本当に優秀で信頼できるような学生(たまに優秀でかつ面倒見のいい学生がいますよね)とそういうことができればよいのですが、あなたのクラスメイトは必ずしもそんな優秀な人とは限りません。
よくわかってない人同士で法律の議論をすることはとても危険です。誤った理解や知識が脳にこびりついてしまうことがあるからです。

なにはともあれ、次の行動に移る前に、かならず記憶定着のための行動をしてください。
次の授業の関係で一旦教室を出ないといけない場合でも、教室を出てから一番近い座れる場所にすぐ移動して記憶定着作業をしましょう。

友人が減ることを恐れない

私はいつも授業開始前と終了後は、自席で沈思黙考をしていました。
クラスメイトが話しかけてきてもガン無視していました。
たまに気が向いたら生返事をする程度です。私はかなり愛想が悪く、気むずかしやに見えたこともあったと思います。

無愛想な時の私は余裕のない人に見えたかも知れません。しかしそれは違います。単に信念に基づいた戦略的な行動をとっていただけです。

法科大学院は、司法試験に合格するために通っている場所です。
お友達を作りに行くところではありません。

自分の勉強にマイナスになる人をあなたの友人にする必要はありませんし、そんな人は本当の友人ではありません。

私は愛想の悪い学生でしたが、結果的にいい友人は沢山出来ました。
友人になれない人は何人かいましたが、それは友人にならなくてよかった人ばかりでした。

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