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漫画感想文その4「ちはやふる」

こんにちは。8ヶ月ぶりの漫画感想文、やっていきます。
僕の漫画感想文は、以下のフォーマットでおこなっていきます。

1.作品紹介
2.この作品のココが好き
3.ハマった経緯
4.好きなキャラ
5.好きな話
6.細か過ぎて伝わらないこの作品のココが好き
7.書き足りなかったこと
8.総括

注意事項
・書いている時点で刊行されている単行本最新刊までの内容を含みます。1〜3はできるだけネタバレなしで書きますが、紹介ではなく感想文に比重を置きたいので4以降はネタバレは容赦しません。ご注意ください。
・個人の感想です。主観入りまくりです。
・時にはネガティブな意見も言います。愛ゆえです。

それでは本題、やっていきます。

1.作品紹介

高校生の主人公、綾瀬千早(あやせちはや)が競技かるたのトップ選手であるクイーンを目指す物語。かるたに青春を賭ける高校生たちが魅力的に描かれている。

2.この作品のココが好き

バトル漫画に近いスポーツ漫画
かるたというと穏やかな子どもの遊びをイメージするかもしれないが、競技かるたはルールが細かく定められた畳の上のスポーツ。時々心理戦もあり、バトル漫画に近い読み味で読むことができる。少女漫画のはずなのに。

表情豊かな主人公
主人公の千早は「天衣無縫」と例えられることもある人物で、美人だが喋ったり動いたりすると台無しな「無駄美人」とも言われる。喋ったり動いたりする表情がとても豊かで思わず笑ってしまう。

要素のリフレイン
序盤で使われた台詞が、中盤や終盤になって状況・発言者が変わることもありながら再び使われることが多い。対比するセリフがあることも多い。
その度に「うおおおあの時の台詞だ!!」とテンションが上がる。「懸けてから言いなさい」「かるたを一緒にしてくれてありがとな」「強くなってあいつを待とう」全部序盤の台詞で、全部また出てくる。
ちはやふるはこういう対比、リフレインが上手い漫画という印象。

コマの端っこに書いてある文字
「生き霊」とか「語彙がない」とか、ギャグに使われるやつ。笑えるから大好き。

3.ハマった経緯

①小学生の頃、母が友達から8巻まで借りてきた
②読む
③ハマる。
という流れ。
ちなみに借りた分は最終的に譲ってもらいました。
かるたもちょっとやってみたんだよ。
その後新刊が出るたびに買って読み続けていたが、大学時代は疎遠に。
今年、あるワンシーンを思い出して読み返したら再燃、最終巻まで一気に読破。
という流れです。

!!!以下ネタバレ注意!!!




4.好きなキャラ


・桜沢翠
最推し。富士崎高校の顧問の先生で、富士崎が強い一番の理由。どうやら自分、厳しい教育者みたいなキャラが好きみたい(マクゴナガル先生とか)。
本人は早い人との戦いを諦めたから教育者側になった(意訳)とを言っているけどクイーン戦予選にも参加して千早と激戦を繰り広げたり、猪熊元クイーンとも対等に渡り合うことができるという強さがあるところも好き。
部員に問題点の洗い出しや反省をさせる、基礎体力を付けさせるなど指導者としても超一流。かっこよすぎる。作中キャラにファンが多いのも分かる(恐らく作中キャラからの人気NO.1だろう)。

・山城理音
初登場時の不気味さ、強さも良かったけど初期からは考えられない未熟さ、表情豊かさも好き。
後日談の、大学では千早のチームメイトという設定もなかなか熱いと思う。

・綾瀬千早
主人公。ギャグからシリアスまでの表情の豊かさ、やれること・やりたいことは全てやろうとする強欲さ、応援したくなるひたむきさが好き。

・須藤暁人
大体噛ませポジションになってしまっているけど、ほぼ全ての大会で準決勝・決勝に残っている強キャラ。千早も須藤さんと特訓することで勝つ意識がついたはず。かるた協会の会長になってくれ…。

・真島太一
太一も応援したくなるよね…。いつも何かに悩んで気負って、それでも挑戦していく太一がいなかったから3年生の高校選手権を微妙に感じてしまうのかもしれない。周防さんのところへ行ってる闇堕ち期(闇堕ちと言っていいのだろうか)はそんなに好きではなかったな。でも最後報われてよかったね…!

5.好きな話

・2年生高校選手権
東京予選で太一が頑張る朋鳴戦や、かなちゃんと机くんが勝ち切る明石第一女子戦も好きだけど、特に決勝の富士崎戦が個人的ベストバウト。
普段は不言実行の太一が言う「3勝するぞ」、運命戦、北央戦の負けを活かした札合わせ、太一の願掛け、起きる千早、出る自陣。全てが熱かった。熱すぎて泣ける。

・吉野会大会
千早も太一も実力を出し切れて、壁にぶち当たることもないから清々しい気持ちで読める大会編だった。

・クイーン戦
ラスボス戦にして全ての集大成、って感じだった。「するぞ 3勝」がここでも出てくるとは…!

3年生編は太一がいないのとギスギスが多いのがあまり好きではない。読み返す時は大体ギスギスしない2年生高校選手権か吉野会大会を読む。

6.細か過ぎて伝わらないこの作品のココが好き

台詞・シーン編
地味に好きな台詞・シーンを羅列します。
・新「太一 ナイス」

・須藤「今日早く敗退したほうがボーズな!」千早「お、おうともよ!」瑞沢全員「ドアホー!!」

・山本由美「北野先生……っ」

・千早「金井さん……」金井桜「また来年ね」
アホっぽい主人公が一度対戦した人をちゃんと覚えているのが好きっていうマジで細かすぎるやつです

・ヒョロくん「遅いですよ須藤先輩!」
北央で唯一ヒョロくんだけが須藤さんが読手だと知っていたのが好き

・原田先生「千早ちゃんきみは 2つの強さを手に入れようとしてるのか」

・かるた部一同「これが キャプテンの強欲… ぐるっと回って かるた部のことしか考えてねー」

・かなちゃん「吹奏楽部の演奏はさすがに「千早振る」の調べでしたし」

・千早「団体戦で 勝つことしか考えない」
新の「個人戦で勝つことしか考えてない」との対比。

・太一「3勝するぞ みんな」

・太一「お願いだ もう一生運命戦で 自陣出なくていいから だから 今日 今日だけ いまだけ」

・原田先生「間に合ったーッ」

・詩暢「「ちは」にムキになる人多すぎ…多すぎ…」

・詩暢「千早 座りい」
詩暢がちゃんと千早を認識しているシーンが好きなんですよね…

・詩暢「猪熊遥さんの強さは 戦ってよかったと思える強さでした」

・千早「瑞沢5勝!」

・ヒョロくん「取りたい あげたい 優華璃さんにおれの 優勝のメダルを…!」

・須藤「なりたいんだ 名人に 周防さんを倒したいんだ」

・太一「おれには運は微笑まないから新のところへは自分で行くよ」

・田丸「生まれ直したみたいな そしてまた 死ぬんだ何度も」

・「かるた選手のお手製ブログは作り込むのに…」

・周防さんのする人間の「核」についての話

・千早「全部 全部 私以外の人が くれたの」

・千早「お願いだれも 息をしないで」
これ!!ちはやふる第1話の最初のセリフ!!
第1話から示されていた未来の場面。
そして49巻243話、クイーン戦終盤の大事な局面での引きがこのセリフ。憎い演出…!
その後「ちは」を取った後には「やっと迎えにきたよ」というセリフもある。「やっと」、という心情が1話から読み続けていた読者と重なる素晴らしい魅せ方だと思う。

・菫「瑞沢かるた部のユニフォームとして着物を定着させることが私の仕事なんですよ」

こんなところか…(25個)

7.書き足りなかったこと

「核」についての話
・周防さんが話していたこと、考えさせられる内容だった。
人には、「どれだけ頑張ったとしてもたった一人に認めてもらえないと意味がない、「核」にあたる人がいる」という考え方。
ハッとさせられたな。自分にもあるかも、核。自分にとっては妹かもしれない。全然認めてもらえてないけど。笑

全力のクイーン戦
・千早のクイーン戦出場が決まってから準備期間を含めて決着まで10巻以上かかっている。めちゃくちゃ尺が割かれているだけあって、クイーン戦の熱量は凄まじい。
千早は、練習相手を須藤さん→猪熊さん→渡会さんとどんどんグレードアップさせていき、詩暢の研究をし、受験勉強もする、といったように全力の準備をして臨んだ。「夢を叶えるための全力の熱量とはこういうものだ!」と教えられた。

その他の感想
・3年生の夏大会について。優勝できないし太一は試合には出てない、最後に間に合うだけ。みたいな、全部は叶わないのもまた青春っていうのが好き。

・千早のクイーン戦予選の対戦相手が総決算みたいな感じで好き。再登場フラグの立っていた速水さん、桜沢先生との初対戦、りりかちゃんとの再戦(端折られたけど)、詩暢以外で一番ライバル感の強い理音。これだけ相手が揃っていて田丸が決勝の相手なの意外だった(これも端折られたけど…)。
金井さんとか由美さんへのリベンジもしてほしさあったけど、ライバルが充実し過ぎている。

・クイーン戦の読手さんに九頭竜さんが出てくる前振り、かなり上手いと思う。

・結川桃さんや小石川くんがクローズアップされるのすごく意外だった。一瞬出てきた人がモブで終わらないのいいよね。

・最終巻収録の菫ちゃん主人公番外編で、続いていく瑞沢かるた部が見られて良かった。この番外編最高だと思う。

・読手さんや過去の名人・クイーンも歴史ありでキャラが立っていて、過去編スピンオフ作れそう。
咲-saki-でいうシノハユみたいな。
クイーン戦の前夜祭で渡会さんたちが喋っているシーンはスピンオフ作りたいの?と思うくらい、語られない歴史を感じた。

8.総括

青春と全力の詰まった少女漫画、それがちはやふるだと思います。
熱くなれる展開も多く、恋愛描写よりも試合描写の方が多くてスポーツ漫画としても傑作。
男の読者も結構いると聞くし自分もその1人なので、もっと広まってほしい!!
以上、ちはやふるの感想文でした。
長いことお付き合いいただきありがとうございました!!

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