6億人民元規模の技術移転がどのようにして成立したか

年間累計取引額は189.38億人民元、取引された科学技術成果は4,336件で、そのうち長江デルタ地域の取引サービスの占比は93.74%に達しました。これが2023年の上海技術取引所の業務データです。

取引された成果の中で、総額6億人民元、初回支払い額3,000万人民元の技術移転契約が、上海の病院における特許譲渡で初回の支払額として最高記録を更新しました。上海技術取引所は、この取引において契約の評価や取引証明などのサービスを提供しました。

科学技術成果の権利確定や評価において市場に対して専門的なサービスを提供することは、上海技術取引所の核心的な機能です。昨年10月に成立した6億人民元の契約取引は、この機能を反映しています。

この取引は、上海の病院における特許移転の初回支払額として最高記録を樹立したもので、契約の双方は上海市第一人民医院と広東泰恩康医薬股份有限公司です。両者は、市第一人民医院臨床研究院の王宏林副院長率いるチームが開発した「免疫年齢診断キット」に関連する特許の技術移転契約を締結し、初回支払額は3,000万人民元に達しました。

上海技術取引所は、1993年12月30日に元国家科学技術委員会と上海市政府が共同で設立しました。

設立以来30年間、上海技術取引所は技術要素の市場化配置を最適化する一連の取り組みを行い、全国の技術取引市場を活性化させましたが、長年にわたり物権取引機能が不足している事業体でした。

2014年に、党中央は上海に対し、グローバルに影響力を持つ科学技術イノベーションセンターを目指すよう要求し、同取引所は改組と企業化のプロセスを開始しました。

2020年10月、改組後の上海技術取引所が開業し、新たな活力を発揮するようになりました。

開業以来、上海技術取引所の累計取引額は325億元を超え、国内外の大学、研究機関、医療機関など230以上のイノベーション主体にサービスを提供し、1万件以上の科学技術成果の権利登録と評価を推進しました。さらに、252社の企業に金融信用を提供し、累計信用融資額は37.22億人民元に達しました。

この記事は、2024.W40（2024年　第40週）の毎週知財新聞から抽出したものです。